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2014年1月2日木曜日

イヴシャムウッド・ピノノワール・ウィラメットヴァレー

2014年の1本め、あけましておめでとう (?) なワイン。

エチケットの可憐な花はpacific dogwoodというハナミズキの一種。
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Evesham Wood Pinot Noir Willamette Valley (イヴシャムウッド・ピノノワール・ウィラメットヴァレー)
産地: アメリカ、オレゴン
生産者: Evesham Wood Vineyard
ヴィンテージ: 2012年
品種: ピノノワール 100%
アルコール度数: 13%
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このワイナリーの哲学として、まず "At Evesham Wood, small is beautiful." と少量生産を是とすることを挙げています。有機栽培、低収量のぶどうを使い、極力人の手を加えずに自然に近い形でワインを造る。フィルタリングもなし。瓶の裏ラベルにも、少量で手造りされたワインだからこそ、そのテロワールの良さを本当に表現できるのだ、と書かれています。
価格は3352円で、このワイナリーのピノノワールでは一番下の価格帯。ただし、最上位のキュヴェでも6000円ほど。

色は濃いガーネット。フィルターを掛けないのに、それほど濁ってもいない。
香りは、まだ新しいピノだけどフレッシュなベリーの香りではない。どちらかと言えば、まったりしたイチゴのジャム、さくらんぼの香り。少しパンと花の匂いも。

一口飲んでびっくり。可憐な花のイラストとは真逆の野性味があふれる。凝縮された果実味が襲ってくるような。普通ピノノワールは赤系ベリーのニュアンスがあるのだけど、これはどちらかというと黒系ベリーのブラックチェリーやブルーベリーの味。タンニンもとても強く感じる。ブラインドで飲んだら、私のような素人ではピノノワールとは分からないな。
でも、不思議とイヤな感じではないんですね、これが。なぜか「もっと深く知りたい」という気持ちになる。

30分ほど時間を置いて飲むと、全然違う顔を見せる。弾けるようなタンニンは落ち着き、ブルーベリージャム、チョコレートのニュアンス。優しい甘みが後を引く。

惚れるわー。

オレゴンのピノノワールは (他のニューワールドの地域と比べて) ブルゴーニュに近いスタイルであると言われています。このオーナーもブルゴーニュとアルザスを愛し、ピノやシャルドネといったブルゴーニュ系品種に適したウィラメットヴァレーの今の土地を探し当てたらしい。

こうやって、儲けすぎず、ただただ良いワインを造ろうとするワイナリーのワインを飲むと、母数もハズレも多い低価格ブルゴーニュより、ずっとオレゴンでいいって気分になるなー。日本では、オレゴンのワインって取り扱いが少ないのが残念だけど、これからはマメにチェック。

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