少し前に、ひょんなことでワシントン州のワインについて調べてレポートを書きました。
アメリカのワシントン州というのはもちろんD.C.とは異なり、西海岸最北の州です。スタバとかマリナーズで有名なシアトルがある州。ここはワイン産地としても全米2位の生産量を誇ります(1位とは大差なんですが)。シアトルは雨が多いイメージがありますが、ワイン産地はもっと東側で、雨がほとんど降らない荒野です。つまりブドウ栽培に適している。テロワールが素晴らしいのです。
しかし、地味ぃぃぃ!!
なぜかというと、今は品種ありきで産地や好みを語る時代。カリフォルニアはカベルネソーヴィニヨン、お隣のオレゴンはピノノワールというスター品種があるのに、ワシントンにはない。玄人受けするラインナップながらホームランバッターがいない野球チームみたいなものなのです。
(というお話は、すべて"Washington Wines and Wineries: The Essential Guide" (Paul Gregutt著)に寄りかかって書いております)
あんまり日本でも意識されていない産地であるため、見かけることも少ないのだけど、その中でも比較的有名なワインは、やはりチャールズ・スミスじゃないだろうか。白黒でロックテイストなラベルを見たことがある人も多いはず。私はこの間、立川のふつーの焼肉屋さんにオンリストされているのを見ました。
今回は気まぐれに買ったこれ。
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カンフーガール (KUNGFU GIRL)
産地: アメリカ、ワシントン州
生産者: Charles Smith Wines
ヴィンテージ: 2013年
品種: リースリング100%
アルコール度数: 12%
価格: 2400円程度
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色はリースリングにしてはやや濃いのかな?上の写真よりちょっと濃い気がする。
香りは、レモン、ライム、白い花、リンゴ (ワイナリーのサイトにはフジリンゴって書いてある)。そしてかすかに灯油香。おお、やっぱりリースリングだなぁって感じる。
味は、抜栓したてのときはもっとシャープに突き抜けていた気がする。酸味も元気いっぱいだった。高貴なリースリングというよりは、エネルギッシュで味が凝縮されているようなリースリング。でもリースリングらしい上品さは失われていない。
今飲んでいるのは、小瓶に移し替えてしばらく置いていたもの。角がとれ、やや甘やかな顔も見せる。
このリースリング、好きだな。気温が上がってくると、赤より白を飲みたくなるんだけど、そういうカジュアルな飲み方にぴったりだと思う。私はわかりやすいワインが好きなので、ドイツやアルザスより好みかもしれない。
上の本の著者は、ワシントン州のスター品種候補としてセミヨンを挙げていたけれど、私はリースリングのほうがいいと思うんだなー。だって、こんなにキュートで元気いっぱいで上品なリースリング造れちゃうんだもの。そんな土地、なかなかないよ!(たぶん)
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