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2014年10月6日月曜日

ワインエキスパート試験のあれこれ 6 (終): 雑感、そしてシェリー・コンドリュー

合格速報が出た10月3日に、一人で祝杯を上げました。
1年半くらい前に買った、コンドリューのヴィオニエ。

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Chery Condrieu
産地: フランス、コートデュローヌ地方
生産者: Andre Perret
ヴィンテージ: 2009年
品種: ヴィオニエ 100%
アルコール度数: 15%
価格: 6000円程度 (購入当時。今調べるともう少し高い)
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コンドリューは、北部ローヌの北の方にある産地。ヴィオニエというかぐわしい品種で有名です。


色は黄金色。写真からではわからないけど、キラキラ輝いています。
香りは、バラ、キンモクセイ、アプリコット、桃、バニラ。華やかな香りながら、とても上品。

味は、ネクターっぽい濃厚さが迫ってくるけど、ダラっとしていない。
ハチミツのようなまったり感があるのに、後味がほのかにミントっぽく、すっきり終わります。すごい。

アルコール度数は15%。白にしてはアルコール度数が高い品種です。

ワインエキスパートとなった今、これからどうワインを飲んでいけばいいのかな?とちょっぴり考えておりました。
友達や仲間と楽しく飲むのはこれからも続けたいけれど、自分ひとりで飲むときは、もう少し値段が上のものを少しずつ飲むように心がけようかな。こういう、私にはちょいとお高いワインを飲むと、いつも飲んでいるものとは明らかに違って洗練されているのに、それを表現できる経験と感覚と言葉を持ち合わせていないこのもどかしさが寂しくなります。旨安ワインも、ビオワインも大好きなんだけど、少し減らして (酒量も抑え)、その分やや高価なワインを買おう。

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唐突に試験の総括をしちゃうのですが。

試験を受けた動機は、スクールのワインコース、STEP 1と2を受けて、とても楽しかったのだけど、やっぱり楽しさ優先で、このままでは忘れてもったいないことになってしまう、と思ったこと。こういうときに資格試験というのは、包括的に効率よく勉強できる機会となります。これは、本当にそうでした。知識をなぞるだけではあるけれど、新しい言語を修得するような感動があります。今まで分からなかったラベルや記事やお話が、たった数か月の勉強で理解できるようになる喜び。詰め込みでも効果ありますよ。

翻訳を仕事にしているので、何でも詳しいものがあれば得!という欲もありました (名刺に書ける!うれしい)。

あとは、アカデミー・デュ・ヴァンのSTEP 1と2の担当だった下川広司先生から、「受験に向いてる」と再三言われ、「そ、そうかな?」と刷り込まれていった...というのも少なからず影響してる (笑)。いや、やってみたらそんなに向いてなかったんだけどね。暗記力なかったし、メンタル弱いし。(今回も、先生にはすごくお世話になりました。STEP 1 & 2では理路整然とした論理的な説明と作り込んだ授業で基礎を作っていただいたし、めちゃくちゃ感謝してます)

自分の内面や資質と改めて向き合ういい機会にもなりました。私、本当に精神的に弱いのな、と実感。

追い込まれているときに励みになったのが、受験クラスの担当講師、紫貴あき先生の言葉。特に、2次試験の前に生徒に送ってくれた「合格する人とそうでない人にはほとんど「能力の差」がないということに気付かされます。ただ、ひとつ言えることは、どれだけ「合格に執着しているか」、それは明らかな差としてあり、それが結果につながるということです」という言葉は、最後まで心の支えでした。もちろん授業でも、紫貴先生の研究熱心で、真摯にワインに向き合う姿勢は、さすが受験のプロであり、日本で今一番人気があるワイン講師と言われる所以なのだろうなと敬服。1つのことを追い求める圧倒的なプロの姿を見られるというのは幸せなことでした。

この試験って、例えて言えば、TOEIC 850~900点くらいのイメージかな。専門外の人から見たらハードル高そうで、実際トライしても低くはない。でも、語学のプロとしてやっていこうとするとまったく不十分で、スタート地点に過ぎないレベル。
(最大の違いは、TOEICは年数回チャレンジできるし、不合格がないってことか)

そう考えると、これからまだまだ先は長い...。お酒は楽しまなきゃ意味ないけど、楽しいだけじゃなく、着実に能力を伸ばしていきたいと思っています。

長々、ダラダラと続けた試験の話はこれでおしまいにします。お見苦しい点が多々ありましたことをお許しください。
次回から、通常営業にもどります。

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