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2014年1月31日金曜日

ウン・ポコ・アジタート / ゼリージュ・キャラヴァン

ゼリージュ・キャラヴァン。ラングドックのヴァンナチュールのワイナリー。
昨年末にuguisuで飲んだ1杯で、好きになってしまいました。

velvetのテイスティングは後日として、今日は白。
ラベルの汚れは、うちのセラーのせい。

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ウン・ポコ・アジタート (Un Poco Agitato)
産地: フランス、ラングドック
生産者: Zelige-Caravent
ヴィンテージ: 2010年 (買ったサイトにはそのような記載があるが、瓶にはヴィンテージの記載がない)
品種: シャザン 100%
アルコール度数: 14%
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写真では黄色っぽく写っていますが、実際の色は濃い黄金色。というか、オレンジに近い。ビオっぽい濁りも。

香りは、キンモクセイ、杏、ハチミツ。時間が経つと、ほんの少しバターっぽい感じも。

味は、まったりしてトロっとしているのに、こってりはしていない。トロリ感は、アルコール度の高さもあると思う。
はじめ、わずかに薬っぽい後味があるけれど、5分ほどで消えます。果実味というより、厚みがすごい。カモミールティにバニラを混ぜたらこんな味になるのかも!?

シャザンという品種は、「シャルドネと食用ブドウのリスタンをかけて造った型破りなブドウ品種」ということで、ルーサンヌがちゃんと育つまでのつなぎっぽい。シャルドネ系というのは頷ける。
もう、私の好みすぎて、クラクラする.....。

普段なら、ボトルを抜栓したらすぐに小瓶に移し替えるのですが、ビオはそのまま置いておいてもおいしくなったりするらしいので、瓶に蓋をして、明日また飲もうと思います。

このブログ、テイスティング力向上のために始めたのに、型破りなビオばかり飲んでいて、基礎的なテイスティングはどうなん?って感じ。またコノスルでテイスティング勉強するかなぁ.....。

2014年1月29日水曜日

がんこおやじの手造りわいん

がんこおやじシリーズ第二弾。
前回の「さちこ」は香り高き白でしたが、こちらは赤。
残り少ないように見えますが、一日にこんなには飲みません。
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がんこおやじの手造りわいん
産地: 日本、大阪府
生産者: 仲村わいん工房
ヴィンテージ: NV (書いてないので不明)
品種: カベルネソーヴィニヨン 75%、マスカットベーリーA 20%、ミツオレッド 5%
アルコール度数: 13%
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色は、濃いルビーが美しい。
香りは、カベルネソーヴィニヨンの青っぽさもわずかに感じられるのですが、少し置くと甘いキャラメルような香り。CS由来のカシスやスミレも。凝縮した果実味。少しだけ鉄分。

タンニンは柔らかく、やはりほのかに漂うキャラメルっぽい甘み。チョコレートやスパイスも後に残る。
ベーリーA独特の甘さはない。キャラメルっぽく感じるのはベーリーAから来ているのかな。
私はCSもベーリーAも、単独では苦手な品種。CSは強すぎて、ベーリーAは飲み飽きる (日本のCSはヨーロッパのと比べて優しい味であることが多いけど)。
このブレンドはええわー。重すぎず、飲み飽きもせず、ガンガンいける!

この隠し味的にブレンドしてあるミツオレッドっていう品種が気になるのですが、二代目当主である仲村現二さんのお父さんの名前から取られているそうです。お父さんが植えたブドウだけど、系統や品種は不明なんだとか。

これで2000円って、ええんかなぁ。
買い占めたいわー。

2014年1月26日日曜日

クレマン・ダルザス・ゼロ・シュルフィト・アジュテ

なにこれー!ブランドノワールって書いてあるのに、完全にロゼやん。

料理がなんであれ、ハズれないのが泡とロゼ。

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クレマン・ダルザス・ゼロ・シュルフィト・アジュテ (Cremant d'Alsace - Cremant zero sulfites ajoutes)
産地: フランス、アルザス地方
生産者: Pierre Frick
ヴィンテージ: 2011年
品種: ピノノワール 100%
アルコール度数: 13%
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まー、おいしかったからいいんですが、いくらビオディナミっつっても、ここまでピンクなのを「白」と言い張っちゃあきません。

香りは、ちゃんと瓶内二次発酵のイースト臭。慣れたらいい香りです。ピノノワール由来なのか、ほんのちょっぴりベリーの香り。
飲んでみると、洗練された味ではないのですが、親しみやすいスパークリング。辛口ながらほのかな甘味が後をひきます。(私の作った) おうちごはんにちょうどいいクオリティ。
価格は2000円ちょっと。
おいしいんだけど、これだったら他のでもいいので、リピートはないかなぁ。

2014年1月22日水曜日

手造りわいん さちこ

大阪出身なのに、 大阪がブドウの一大産地だということを知らなんだ。昭和初期にはブドウの生産量、収穫量ともに全国1位だったらしい。今でも、ブドウ生産量は全国7位、デラウェアは全国3位です。(ちなみに日本では、生産されるブドウのほとんどが生食用。ブドウといえばワイン用であるヨーロッパとは逆です。)

ワイナリーも昔はたくさんあったそうですが、今は1ケタ。そこで、大阪のワイン文化を背負う大阪ワイナリー協会もできました。たこシャン (たこ焼きにあうスパークリング。ホンマにおいしい!) で有名なカタシモワインの名もありますね。カタシモワインは明治時代からの由緒あるワイナリーです。

今回は、その中でも強烈な個性で名を馳せる、仲村わいん工房の白ワインを。
手元にある超名著「日本ワインガイド」(鹿取みゆき著) によると、仲村わいん工房の原料はすべて羽曳野市飛鳥産の自分とこで作ったブドウ100%で、日本で最も歴史の長い「ドメーヌ」なのだそう。



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手造りわいん さちこ
産地: 日本、大阪府
生産者: 仲村わいん工房
ヴィンテージ: NV (書いてないので不明)
品種: 甲州 60%、デラウェア 30%、リースリング 10%
アルコール度数: 13%
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個性的という前知識はあったわけですが.....。

香り。セパージュでは甲州が60%っていうけど、えーー、どっから?みたいなトロピカルな香り。ほんのり青味が残るパッションフルーツ、そして白い花。
とにかく、何これすごい。
ヴィオニエ大好物の私としては、この白い花の香りとまったり感がたまらない。ブラインドだと、ド素人の私だったらヴィオニエって言うわ。
これで樽熟成なしってマジですか。しかも、価格は2000円前後ですよ。

さちこって誰やねんって、想像はつくけど、もちろん奥様のお名前です。奥様もきっと、このワインみたいに、可憐で、華やかで、セクシーで、上品な女性なのでしょう。

そしてもちろん、ご主人渾身の「がんこおやじの手造りわいん」も買ってある。むふふふふ。
夫婦のツーショットと言っていいのでは。


2014年1月21日火曜日

ソガペールエフィス・オーディネール・シャルドネ

今年に入ってから、外飲みも含めて、日本ワインとビオワインしか飲めていません。
体は1つ、肝臓も1つなのがうらめしい。ついでにお金も足りない。そんなわけで、普通のワインまで到達しておりませぬ。

近所の酒屋さんは、見た目普通の酒屋なのですが、日本ワインの品揃えがわりと充実しているので、てくてく歩いてよく買いに行きます。
今回はその1本。


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Sogga pere et fils Ordinaire Chardonnay (ソガペールエフィス・オーディネール・シャルドネ)
産地: 日本、長野県
生産者: 小布施ワイナリー
ヴィンテージ: 2012年
品種: シャルドネ 100%
アルコール度数: 12%
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小布施ワイナリーは、オンラインでは売らないので、こうやって買いに行くしかないのです。2000円弱。

色は美しい黄色。少し濃いめ。
香りは、キャラメル、バニラ、ナッツ。これらは樽由来だと思うけど、樽々しすぎない、奥ゆかしく、ほんわかした上品な香り。そして、ヨーグルトとリンゴ。ヨーグルトはたぶんMLF由来ですね。ずっと匂っていたくなる。
味はまろやかだけど、どこかすっきりもしている。

普段、ひとりで一気に一本飲み切るのは健康に良くないので、抜栓するとすぐに小瓶に移し替えます。それが何種類かたまると、家でもバイザグラスのコレクションができて、ひとりでもフルコースが楽しめるのです。

でもこのワインは、一度飲み始めると、別のコに移行することができなくなる....。ちょっと冷たいとき、常温に戻ったとき。私も、素面のとき、酔ってから.....と付き合い方が変わって、やめられない。後を引く。罪なワイン。

(この他に、2012年の樽なしという「ノンボワゼ」も購入。悶える。)

2014年1月18日土曜日

さらにビオワインを求めて

ついにやってきました、東京のビオワインの聖地と名高いこのお店。



昼間っから30分以上並んで、飲みますですよ。
話には聞いていたけれど、開店から店内は満員。ぎゅー詰め。でも、この身を寄せ合って楽しむのがいいのです。
(今回も味はメモできず)

まずは泡。
Forget Brimont Premier Cru Brut Champagne NVというブランドノワール。しっかりしているけど、主張が強すぎないシャンパーニュ。
しかし、ここではワインよりも、パンと料理の味に驚いておりました。

次は白をボトルで。
おすすめされた中では、ソーヴィニヨンブランも惹かれたのですが、シャルドネを。
「おいしー!」ってハモっちゃった
おすすめされたら、品種は何かを聞いておくのですが、いざ飲んだらイメージとのギャップが激しすぎることが多くて、聞いてもあんまり意味なかったりする。
それもビオの魅力。
 
これは、Vin d'Montbledという、ブルゴーニュのシャルドネ。
しかし、注がれた液体がオレンジ色で、えーっ、これがシャルドネ?という驚き。
最初はややビオ臭がして、後味が少しだけ薬っぽかったのですが、しばらくすると完全に消え、ほんのり発泡していてうまみがある、非常におもしろいワイン。

クレソンサラダの卵がプリンみたいな味

で、なんやかんやと楽しくおしゃべりしながら、いろいろと食べ、メインの前に赤!

Bois Moisset Cuvée Margueriteというワインで、品種を聞き忘れたのですが、調べてみるとデュラス (Duras) というガイヤック地方の主品種だそう。
重いんだけど、日本の山ぶどう系品種のような野趣もあり、おいしいワイン。


付け合せのクスクスうま。
羊のソーセージと合わせると、ワインが進みすぎる。

有名なお店を訪れたこそばゆさが少しありつつ、もう1回というか、何回も訪れたい。渋谷から20分くらいなら余裕で歩く。

基本立ち飲みなので、限られた小さな空間にお客さんがひしめいている。普通だったら落ち着かない感じになりがちなのに、オーナーご兄妹をはじめとする店員さんが醸し出すおだやかな雰囲気に包み込まれる、居心地のいいお店。
(こんなに人がいるにもかかわらず、割り込みオーダーを入れても、完璧なタイミングでメインディッシュを持ってきてくれる、オーダーやお願いしたことを絶対忘れないなど、当たり前のようだけど、さりげない良さがいっぱい)

普段、味や香りを覚えているのは、品種のイメージから逸脱しない、それらしくきちんと造られたコたち。それはそれで大好きなのだけど。
自然派ワインとおおまかにくくってしまうけど、ヤツらは品種の個性とされる色、香り、味わい、妥当なアルコール度数という常識をぶった切ってやってくる。私の頭と体を心地よく混乱させるのです。

こんなイイ年になっても、「このめちゃくちゃだけど、カッコイイ感じ」にのめり込む自分が気恥ずかしいような、楽しいような。

2014年1月15日水曜日

アルガブランカ ・ヴィニャル・イセハラ

ついに昨日開けました。
冷蔵庫に入れていたせいで、ちょっと適温からは冷たすぎる気がしたので、1日寒いお部屋に放置。
届いたときに写真をアップしてますので、今回は淡々とテイスティングを。

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ARUGABRANCA VINHAL ISSEHARA(アルガブランカ ・ヴィニャル・イセハラ)
産地: 日本、山梨県
生産者: 勝沼醸造
ヴィンテージ: 2013年
品種: 甲州 100%
アルコール度数: 12%
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色は、透明に近いイエロー。
香りはもちろん、かの有名なグレープフルーツの香り。特にグレープフルーツの白い部分。その他にミントや草の香りも。ずっと匂っていると、鼻の奥で鉄分ぽい要素も感じる.....気がする。

飲むと、グレープフルーツの実の爽やかさ。そしてレモン。共にやってくる、ハチミツのような甘さも少し。ミネラル感。酸味がほど良く、雑味がない。後味は出汁っぽいところが、やっぱり甲州。
(ブラインドでは、プロでもソーヴィニヨンブランだと言ってしまうらしい)

2013年って、この間とれたばっかりやんって思うのですが、お化粧をしなくても、いやしない方がいい!っていう稀有なコなんですね。
余計な手を入れず、熟成すらすっとばして、ぶどうの良いところをそのまま瓶詰めして手渡すよ!って自信満々で言われたからには、こっちも気合を入れて飲みたい。

そういうスターは、奇跡としか言いようがないのです。

2014年1月12日日曜日

日本ワイン新年会

ワイン仲間の家に集まり、鍋を囲みながら日本ワインを飲んできました。
味をメモしておらず、新年早々「まじめにワインを飲む」というブログテーマから外すという....。うう。
とりあえず、飲んだものを挙げておきます。

まず泡。


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ARUGA BRANCA BRILHANTE (アルガブランカ ブリリャンテ)
産地: 日本、山梨県
生産者: 勝沼醸造
ヴィンテージ: 2008年
品種: 甲州 100%
アルコール度数: 11%
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2013年3月、IOC委員を招いた夕食会で乾杯に使われたスパークリング。
シャンパーニュ方式 (瓶内二次発酵) で作られた独特の味がするけれど、シャルドネのスパークリングとは全然違う爽やかさ。
4500円くらい。

次は白2本。



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Sogga pere et fils (ソガペールエフィス) 小布施ブラン
産地: 日本、長野県
生産者: 小布施ワイナリー
ヴィンテージ: 2012年
品種: 国産ドイツ系品種 66%、国産ミュスカ 18%、善光寺種 25%
アルコール度数:
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香りをかいだときに「あれ?これヴィオニエ入ってない?」と誰かがつぶやくほど、甘い白い花の香り (実際はミュスカ)。鍋に合う。
1500円ほど。なにこのコストパフォーマンス。

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Chateau Mercian Mariko Vineyard Sauvignon Blanc (シャトーメルシャン・マリコ・ヴィンヤード・ソーヴィニヨンブラン)
産地: 日本、長野県上田市
生産者: Chateau Mercian
ヴィンテージ: 2012年
品種: ソーヴィニヨンブラン 100%
アルコール度数:
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日本のソーヴィニヨンブランを初めて飲みました。日本のワインは奥ゆかしいのか、強烈で独特な香りはなく、SBでも優しい。飲むとやっぱりSBだな!と感じるのだけど。そして、「この味の若さは、木が若いからなのかねー」と感想が出たけど、本当に木が若いのかどうかは不明。ふっくら湯だったネギや豆腐に合うので、鍋向きだと思う。

で。
ここで、遅れてきたメンバーが持ってきたイセハラ (2013年) が登場。写真撮るの忘れた...。
イセハラの感想で「ちょっとソーヴィニヨンブランぽい」という人が多いので、飲み比べてみたのですが、比較すると全然違いました。グレープフルーツの白い部分のような心地よい苦味がそう思わせるのですが、フレッシュでフルーティ。やっぱりすごい。自分ちにもあるので、今度開けて再度テイスティングメモを書きます。

それで赤。

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Sogga pere et fils (ソガペールエフィス) 小布施ルージュ
産地: 日本、長野県
生産者: 小布施ワイナリー
ヴィンテージ: 2012年
品種: ボルドー系品種 (メルロー、カベルネ) 66%、アリカント 16%、ブラッククイーン 18%
アルコール度数:
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ボルドー系品種が2/3なんだけど、入ってないのにマスカットベーリーAっぽい味がする。それが日本のテロワールを表す味ってことなのかなー。私はマスカットベーリーは正直あんまり得意でない品種なのですが、このコのニュアンスはいける。
1500円。

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BEAU PAYSAGE TSUGANE la montagne trans (ボーペイサージュ・ツガネ・ラ・モンターニュ・トランス)
産地: 日本、山梨県北杜市
生産者: BEAU PAYSAGE
ヴィンテージ: 2010年
品種: メルロー 100%
アルコール度数:
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人気が沸騰して、最も手に入りにくい日本ワインのひとつ。
メルローなんだけど、ブラインドで飲んだら絶対当たらない。ピノノワールみたいな繊細さ。

持ち寄りワイン会だったのですが、各自のセレクトがおもしろい。
私が持っていったのは小布施の2本。1500円とは思えないワインで、「小布施ワイナリーのボトムレンジ。いわば、私たちの名刺代わりのワインです。」と裏ラベルに記載されているけれど、こんなすごい名刺を渡されて、速攻本気で取引したくなりました。残念なことに、この2つは2012年ヴィンテージで終売。ブームが来ている今こそ、売りに走らず、ラインを見直そうということらしいです。すごい。

しかし、飲み過ぎ....。今年の目標のひとつは「節度を保って飲む」にしよう....。

2014年1月6日月曜日

ブルゴーニュ・ブラン・キュヴェ・ファミーユ / ルー・デュモン

かのルー・デュモンのワインは、一度友人のお誕生日に「天・地・人」のどれかをプレゼントしただけ。自分でも飲んでみたいなぁと思いつつ、買ったことがありませんでした。
今回、別のものを買う目的で立ち寄ったサイトをフラフラ見ていて、ついでに購入。2600円ほど。





ラベルは仲田晃司さんのお嬢さんが描いたママの絵。
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 Bourgogne Cuvee Famille  (ブルゴーニュ・キュヴェ・ファミーユ)
産地: フランス、ブルゴーニュ (ジュブレ・シャンベルタン)
生産者: Lou Dumont
ヴィンテージ: 2010年
品種: シャルドネ 100%
アルコール度数: 12.5%
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ほんのり緑のニュアンスの黄色。
香りは、青リンゴ、グレープフルーツ、フレーバーティ。フレッシュな中にも、わずかなまったり感。
ステンレスタンクで17か月熟成ということで、すっきりとフルーティな味。酸味も強く感じるけど、レモンとバターを合わせたソースのようなコクもある。すこし酸味が際立っているけれど、もっとルー・デュモンのシャルドネを味わってみたい!という余韻を持たせる。
私は15度で保存して、冷蔵庫を経由せずに飲みました。ほぼ常温ですが、冬だし、このほうがいいような気がします。

このワインは名前のとおり、ご家族への感謝の気持ちをこめて特別価格で作られたもの。家族や友だちと気軽に飲むと楽しいワインかもしれないですね。

私はあんまりこういう言葉が好きではないけれど...."元気と明るさをもらえたワイン"かな。しゃきっと明るい気持ちになりました。

2014年1月2日木曜日

イヴシャムウッド・ピノノワール・ウィラメットヴァレー

2014年の1本め、あけましておめでとう (?) なワイン。

エチケットの可憐な花はpacific dogwoodというハナミズキの一種。
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Evesham Wood Pinot Noir Willamette Valley (イヴシャムウッド・ピノノワール・ウィラメットヴァレー)
産地: アメリカ、オレゴン
生産者: Evesham Wood Vineyard
ヴィンテージ: 2012年
品種: ピノノワール 100%
アルコール度数: 13%
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このワイナリーの哲学として、まず "At Evesham Wood, small is beautiful." と少量生産を是とすることを挙げています。有機栽培、低収量のぶどうを使い、極力人の手を加えずに自然に近い形でワインを造る。フィルタリングもなし。瓶の裏ラベルにも、少量で手造りされたワインだからこそ、そのテロワールの良さを本当に表現できるのだ、と書かれています。
価格は3352円で、このワイナリーのピノノワールでは一番下の価格帯。ただし、最上位のキュヴェでも6000円ほど。

色は濃いガーネット。フィルターを掛けないのに、それほど濁ってもいない。
香りは、まだ新しいピノだけどフレッシュなベリーの香りではない。どちらかと言えば、まったりしたイチゴのジャム、さくらんぼの香り。少しパンと花の匂いも。

一口飲んでびっくり。可憐な花のイラストとは真逆の野性味があふれる。凝縮された果実味が襲ってくるような。普通ピノノワールは赤系ベリーのニュアンスがあるのだけど、これはどちらかというと黒系ベリーのブラックチェリーやブルーベリーの味。タンニンもとても強く感じる。ブラインドで飲んだら、私のような素人ではピノノワールとは分からないな。
でも、不思議とイヤな感じではないんですね、これが。なぜか「もっと深く知りたい」という気持ちになる。

30分ほど時間を置いて飲むと、全然違う顔を見せる。弾けるようなタンニンは落ち着き、ブルーベリージャム、チョコレートのニュアンス。優しい甘みが後を引く。

惚れるわー。

オレゴンのピノノワールは (他のニューワールドの地域と比べて) ブルゴーニュに近いスタイルであると言われています。このオーナーもブルゴーニュとアルザスを愛し、ピノやシャルドネといったブルゴーニュ系品種に適したウィラメットヴァレーの今の土地を探し当てたらしい。

こうやって、儲けすぎず、ただただ良いワインを造ろうとするワイナリーのワインを飲むと、母数もハズレも多い低価格ブルゴーニュより、ずっとオレゴンでいいって気分になるなー。日本では、オレゴンのワインって取り扱いが少ないのが残念だけど、これからはマメにチェック。

2014年1月1日水曜日

アルガブランカ・クラレーザ・ディスティンタメンテ

2013年最後に飲んだワイン。
今年は日本ワインに目覚めた年だったので、記念に訪問した勝沼醸造のものを。

家で写真を撮れる場所がない....
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ARUGABRANCA CLAREZA DISTINCTAMENTE (アルガブランカ・クラレーザ・ディスティンタメンテ)
 産地: 日本、山梨県
生産者: 勝沼醸造
ヴィンテージ: 2012年
品種: 甲州 100%
アルコール度数: 12.5%
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グラスに注いだ瞬間、澄んだ淡い黄色にほんのり混じるピンク色がステキ。
香りでシュールリーの甲州であることが感じられる。グレープフルーツの果皮、レモン、ちょっぴりキャベツ...。華やかさよりも、控えめにキリッと引き締まった印象。
味は、甲州のシュールリーで、もちろん辛口。シュールリーからくるほろ苦さがあるが、後まで引かない。酸味も程よい。後味はむしろ「出汁」っぽい旨味がある。

勝沼醸造のサイトを見ると、「ワインとの相性が難しいとされ ていた味噌、醤油、わさび等にもよく合いますので、洋食のみならず和食との相性が良いのが特徴です」と書かれています。勝沼醸造では「和食に合うワイン造り」に熱心に取り組んでいらっしゃるのは、ワイナリーでの説明でもよくわかりました (有料ではあるけど、見学者に毎回こんなに熱心に話してるのかと思って少々驚いた)。

和食にはもちろん日本酒が一番なんで、無理してワインを合わせる必要はないとは思う。ただ、ふつう家で食べる夕飯は和洋折衷だったりするので、そんなときに気軽に飲んでおいしいワイン。

価格は1680円。安いです....。これでこんなに安いと、ほかのワイナリーの甲州にあんまり食指が動かないわ.....。
というわけで、2014年も勝沼醸造がたびたび登場するはず。