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2014年4月28日月曜日

ル・カノン・ルージュ

むー、ワインエキスパート試験ですが、授業では最初の山場であるブルゴーニュの回が終わりました。ブルゴーニュはボルドーと並んでフランスというか、世界の二大銘醸地の片割れ。イヤになるほど暗記項目が多い。

ブルゴーニュ地方の地区は当たり前の知識、そこから各地区の村名、村の中にあるグランクリュ (特級畑) とできればプルミエクリュ (1級畑)。そしてモノポール (単独で所有している畑)。その上で赤、白、ロゼのどれを生産していいのか....

....覚えきれない!世のブルヲタを心から尊敬する!

そんな感じで、今は自分の好きなワインを飲む余裕などないはずですが、昨日、勢いで開けた1本。
今日は開けてから1日経ってます。


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LE CANON
産地: フランス、ローヌ地方
生産者: La Grande Colline
ヴィンテージ: 2012年
品種: シラー 50%、グルナッシュ 50%
アルコール度数: 12%
価格: 2000円程度
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北部ローヌでビオワインを生産している大岡弘武さんの有名な1本。
シラーとグルナッシュのセパージュなんて私好み。
購入したワインショップでは、チェリーやラズベリーのアロマ、時間が経つと白胡椒の香りがすると記載されています。

昨日はもう少しビオっぽい香りがしたけれど、今日はもっとまとまった感じがして、香りにも果実味があふれている。そして、確かに胡椒の香りがする。これはシラー由来かな。シラーの胡椒の香りってまだつかめないので、覚えておきたい...。

シラーとグルナッシュというアルコール度数が高くなりそうな品種だけど、12%とは意外だなー。アルコール度数は喉で判別するのですが、喉でギュルギュルすると、結構高い気もするんだよね。

味はタンニンがしっかりしつつも、1日経ってまろやかになってきている。
飲んでも果実感が迫ってくる。これはデイリーのワインとして惜しみなくグビグビいけます。ビオが苦手な方もぜひ。

そうそう。ブログには書いてないけど、数週間前にワイン仲間と西荻の organ で飲みました。赤ワインで薦められた中にこれが入ってたんだけど、「お家にありますー」と言ったら、"これならどうだ!" とばかりに、同じ大岡さんの「G」を出してきてくれたんですねー。
いやーうまかったー。organ 大好き。
お金持ちだったら毎週行きたい

2014年4月13日日曜日

ブラインドテイスティングの練習: 白編 その1

うららかな日曜の午後、ブラインドテイスティングの練習をさらします...。

エントリーは白5本。

左から:
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1. Logan Chardonnay (2012)
品種: シャルドネ
産地: オーストラリア、ニューサウスウェールズ
オーク樽熟成、MLFあり
シャルドネの特徴: 個性のないのが良い個性、みたいな品種。なので、土地の特性を反映。育てやすい品種のため、世界各地で栽培。樽熟成と樽なしで全然味が違います。

2. Craggy Range Te Muna Road Sauvignon Blanc (2012)
品種: ソーヴィニヨンブラン
産地: ニュージーランド、マーティンボロ
ソーヴィニヨンブランの特徴: 香りは、ハーブ、芝、カシスの芽。猫尿という人もいる。味はグレープルーツの皮みたいなほろ苦さもあり。

3. Muscadet Sevre et Maine Sur Lie (2005)
品種: ミュスカデ
産地: フランス、ロワール
ミュスカデの特徴: 香りは薄い。シュールリーという、澱と一緒に寝かせておく製法が取られることが多い。シュールリーだと、独特の吟醸香がする (らしい)。酸味は強め。

4. Trimbach Riesling (2010)
品種: リースリング
産地: フランス、アルザス
リースリングの特徴: とにかく酸味が強い品種。シャルドネとは対照的に気難しい品種で、冷涼な土地を好みます。レモンや灯油香。

5. Gerard Metz Alsace Gewürztraminer (2012)
品種: ゲヴェルツトラミネール
産地: フランス、アルザス
ゲヴェルツトラミネールの特徴: ライチの香り。これが特徴的なので、分かりやすい品種。味はスパイシーだけど、辛口になったり、甘口にされたりします。

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テイスティングの前の準備がめんどくさい。5本を全部開けてしまったら後の処理どうすんだよ....というわけで、あるだけの小瓶に取り分け、冷蔵庫に保存しました。本数が多いので、めちゃくちゃ面倒....。

それが終わったら、テイスティンググラスの裏に番号を貼り、後で何を飲んだか分かるようにします。

グラスに50mlほど注ぎ、家の者にシャッフルしてもらいました。
で、テイスティング開始。

シャッフル後の順番で左から。
(家の電球色では色が見づらいので、色の記述はなし)

A: 香りはアスパラガス、芝。味は、酸味が強い。グレープフルーツの味も。
→ 2のソーヴィニヨンブラン

B: 香りは白い花、柑橘系、芳香剤のようなアロマティックな感じ。味は、酸味がかなり強い。レモン。
→ すごく迷ったんだけど、この芳香剤のようなのが吟醸香なのかな?と思って、3のミュスカデ

C: 香りは白い花、ライチ。味は、やや甘口。なめらかでほんのりスパイシー。
→ 5のゲヴェルツ

D: 香りはレモンぽい。酸味が強くて、味もレモン。個性が薄い気がする。うーん。
→ 酸味が強いから、やっぱり4のリースリングかな。アルザスは割と香りが薄い気がする。

E: 樽とヨーグルトっぽい香り。
→ 1のシャルドネ

答え合わせをしたのですが、BとDが逆でした。香りの強かったBがアルザスのリースリング、Dがミュスカデ。
この2つ、授業でも間違えたんだよなー。普段リースリングを漫然と飲み過ぎてて、こんなに香りが豊かだとは意識してなかった。
そして、ミュスカデの吟醸香っていうのが未だによく分かってない....。

まだまだ先は長いです。

(言い訳がましいですが、テイスティング中は飲まずに吐いて捨てます。残ったものは当然飲みます....)

2014年4月3日木曜日

ワインエキスパートへの道

ついにワインエキスパートの試験を受けることにしました。

ワインの専門資格というと「ソムリエ」なわけですが、日本ソムリエ協会が認定するこの資格は、「ワインおよびアルコール飲料を提供する飲食サービス業を通算5年以上経験し、現在も従事している方」という受験資格があります。なので、そういう経験がない、私のようなただの酒好きは、同じく日本ソムリエ協会が提供する「ワインエキスパート」という呼称資格を目指します。
ドメスティックな資格だし、思うところはいろいろありますが、受かってから言え!という話。

しかし、難関です。年1回の試験で、1次は筆記。それに受かれば2次のテイスティングがあります。基本的にソムリエもその他も難易度は同じだと思っていたのですが、やっぱり、飲食業のプロとは関係ないオマケ的な資格であるエキスパートは難易度高いらしい。2次も含めると合格率は35%程度でしょうか。

で、受験対策のスクールに通い始めたのですが (スクール大好き)、いやー、暗記!!ひたすら暗記!
話には聞いていたのですが、最近こういう勉強から遠ざかっていたので、もう暗記ってどうやったらいいのかすら思い出せない。

でも、暗記だけって寂しい。

試験が終わった後も忘れないように覚えておきたい。身につけたい。
試験に受かるには、試験前2週間でしぬほど暗記することっていう話も聞くけど、そんなふうに勉強して何になるのか私には理解できない。
どうしたらいいのだろう。

と悩んでいたところ、お友だちの超絶人気者翻訳者さん (Twitter ID: @kansankansan) から、大学受験の経験に基づいて、暗記に関するアドバイスをいただきました。許可を得てこちらに引用します。

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コツは縦と横の記憶を合わせると理解して覚えるから覚えやすいし、定着しやすい、ということ。
 1)縦
テーマを決めてまとめる。例えばフランス南部とすると、
・気候はどうか
・土壌はどうか
・どんな品種のぶどうが多いのか
・ワインの種類は
・有名な生産者の名前と特徴
・それぞれのワインの味の特徴
みたいな項目をまとめる。
このときにできるだけ項目間で有機的に繋がるように工夫する。
 「気候がこうだから、土がこんな感じで、だからこの品種がよく育つ」とか
「生産者は100年以上の歴史があって、だからコンサバな作り方に合うこのぶどうを好む」とか
 わかんなけど、できるだけストーリーで覚える。
こういうかたまりをいくつか同じような台本で用意する
(イタリア、チリ、とかなんとか。)
2)横
今度はいわゆる暗記のための作業。
気候と決めたら、フランス、イタリア、チリ・・・といった具合に
気候の違いを横に並べて覚える。
東から西でも北から南でも、何か一貫したルールを持って並べると覚えやすいかも。
この横も、生産国の順位を覚える必要があるなら、
生産国(フランス→イタリア→チリ・・・)と覚えつつ、
同時に「畑面積(チリ→アメリカ→フランス・・・)と覚える。このときに、生産国が一番高いのがフランスなのに、畑が大きいのはチリってどういうこと?と考え、次に(畑じゃなくてぶどうジュースを仕入れてワイン作るとかいうよね?)生産方法の比較とかも一緒に覚える。 
要するに、単品で覚えようとするとキツイから
なんでもつながりを持って覚えるようにするといいかと。
実際の試験で答えを暗記してなくても、「確か、雨が多いところが○○だから、フランスは違うな」とか、消去法で答えを出せたりすることも多い。 
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この「有機的に理解しながら、知識を紐付けながら覚える」というコンセプトはとても大事。
上の縦横を活かしてどうやって覚えればいいのかなぁと考えていたのです。

いろいろと考えあぐねた結果、今のところ以下の2つで「そこはかとなく覚える」方向にしようと。最初、ノートにまとめたりしていましたが、あとで確認しづらいな...と思ってやめました。

1. 情報カードを作る

これは品種のカードなのですが、品種名の別名も覚えなくてはいけないので、それを書き、今後産地の特性などが出てくるとそれを順次書き込む。裏はテイスティング用で、品種や土地の特性からくる香りや味わいの特徴を書いていく。

こちらは、ブルゴーニュの地図。上記のカードより大きく、はがき大です。AOCの村名とグランクリュ (特級畑) の名称を覚えるんですが、泣きながら毎日見ることにします。

白地図はコピー。赤は赤ワインのみ、青は赤白どっちも生産。

あと、残念ながら、カタカナの羅列を覚えるしかないっつーこともゼロではないです。

2. 暗記カードと語呂合わせw

iPhoneのアプリにひたすら情報を打ち込んでおります。
あとは、藁にもすがる思いで語呂合わせの本を買っちゃいました。こちらの2014年バージョンです。

そして、2次試験のブラインドテイスティング。1次に受かってもいないのに鬼が笑うとか言われそうですが、今からガツガツ練習しなければ受からないです。

ソムリエ試験とエキスパート試験との決定的な違いはここで、ソムリエは1次に受かれば、テイスティングは90%受かるらしい。余裕です。でも、エキスパートは60%しか受かりません。これはソムリエを受ける人が優秀だということではないようです。試験自体がエキスパートのほうが難しい。ワインだけじゃなく、その他の洋酒からも出題されます。

残念だけど、これから自分の好きなワインというのはひとまず置いて、試験勉強に徹することになっちゃいますねー。

がんばっても受からないこともある。でも、諦めずに挑戦していきます。