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2014年12月3日水曜日

ルーマニアの美女たちと土着品種

先日、ルーマニアワインを飲む会に参加してきました。ルーマニアというと、チャウシェスクが失脚後に薄暗い部屋でカメラに向かって文句を言っているシーンを覚えている世代なんだけど、ああいう陰気なイメージとは違って、(すごく大雑把に言うと) ラテン系の明るい国民性だそう。魔女もいるらしい。ワイン生産国としては、受験のときにちらっと見ただけでまったく知識がない国でした。しかし、ルーマニアのワイン生産量は世界12位だそうで、結構な量です。ただし大半が国内消費。


 


ルーマニアの土着品種は、「乙女」と「熟女」がポイント。
写真でも美女ぞろい。左から:

1. スパークリング: 品種不明。瓶内二次発酵。個人的には、泡の持続性がやや短い気がした。個体差なのかな?
2. フェテアスカアルバ (白): 「白い乙女」の意。この指紋デザインのアルバ子ちゃんは樽の香りも重くない。
3. フェテアスカレガーラ (白): 「王家の乙女」の意。白い花の香りがして、芳香性が高い。さすが王家は上品だなと思ったら、あとから少し野性的な香りがしてほくそ笑む。1200円程度なので、CP良すぎる王女様。
4. ピノノワール: どこでもピノに挑戦してみたいものなのだなー。
5. フェテアスカネアグラ (赤): 「黒い乙女」の意。タンニンもほどほどでまろやか。
6. バベアスカネアグラ (赤): 「黒い熟女」の意。このGLIAというワインが一番おいしかったのです。美魔女。
7. グラサ: グラサデコトナリという貴腐ワイン。「ワインの女王」だそうです。やはりトリはこうでなくっちゃという大物。ただし、抜栓するとき固めたロウが飛び散るので注意。

これまで土着品種ってあんまり心に響いてこなかった。おそらく、受験で暗記が辛かったネガティブフィーリングの矛先が、ややこしい無限の固有品種に向かったんだと思う (イタリアとか)。ワインの面白味はその風土と歴史に負うところが大きいから、飲んでみると楽しいんだな。

あとは、「なぜそれを飲むのか?」に答えがでるかどうか。この間、アルゼンチンを代表する品種であるマルベックを飲みました。マルベックはフランスから持ち込まれた品種だから土着ではないんだけど、現代のフランスでは淘汰されてあまり造られていない。でも、アルゼンチンでは風土と食生活にマッチして、瞬く間に国を代表する品種となりました。たしかに酸味も渋みもほどほどなのにしっかりしていて、かつ飲みやすい。牛肉に合いそう。

しかし。家で肉を食べない私には、これだったらカベルネソーヴィニヨンかシラーでいいよな?という思いが捨てきれない。要は今の自分の中で存在感が生まれなかった。

チリのカルメネールという品種も最近飲んだのだけど、こちらはもっと複雑で魅惑的だった。

ルーマニアの "美女たち" はどうかというと、白は可憐、赤は奔放なイメージ (個人の感想です)。特に赤は重厚感はないけれど果実味とスパイシーさが複雑な性格を形成していて、もう一回会いたいなーと思わせます。GLIA、また飲みたいなー。

(ワイン会を企画・運営してくださった方々、どうもありがとうございました!)


2014年11月27日木曜日

甲州+ソーヴィニヨン・ブラン プライベート リザーブ

都農ワインを愛している。

というのも、最初に「おいしいな」って思ったワインが、お友だちから何かのお礼にプレゼントされた都農ワインのキャンベルアーリーだったから。初恋のワイン。

大体初恋というのは、後々ガッカリするもの。でも、都農さんは全然裏切らない。どう造ってもシャルドネうまいよ!というわけで、いつまでも愛し続ける永遠の恋人。

彼が甲州をリリースしたと耳にして、飲みたいなーと思っていたのです。甲州というのは日本固有の品種ではあるけれど、ぶっちゃけイコール山梨の品種。それを南国宮崎で作るなんて....。どんな味がするんだろ。しかもソーヴィニヨンブランとの混醸もだよ。

でも最近ほかの日本ワインに貢ぎすぎ、この甲州については忘れたふりをしておりました。
しかし。
日本ワインガイドのFacebookページの記事を見て、「うわわわわ」と。もうふらふらっとポチってしまいました。

今日届いたこのコたち。はじめまして。
甲州100%と、甲州+SBの混醸

日本ワインガイドでイチオシという甲州+ソーヴィニヨンブランを開けてみました。

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甲州+ソーヴィニヨン・ブラン プライベート リザーブ
産地: 宮崎県
生産者: 都農ワイン
ヴィンテージ:  2012
品種: 甲州 50%、ソーヴィニヨンブラン 50%
アルコール度数: 11%
価格: 2880円
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色は濃い麦わら色。ここからして、「?!」という感じ。甲州やソーヴィニヨンブランって淡いイメージなんだ。落ち着け私、樽だから。

香りは、私の貧弱なボキャブラリーでは「たくあん?」と思ったけど (笑)、上のリンクでは「樽の風味とカラメルを思わせる香りが溶け合っています」ときちんと表現されている。冷たいうちからこの個性的な香りが押されんばかりに漂ってくる。すっごくクリーミー。でも樽々した感じではないのです。

飲んでみると、まったりして、やっぱりクリーミー。樽をかけていると言っても、甲州とソーヴィニヨンブランでこんな感想は変な気がする。私の知っている甲州でもソーヴィニヨンブランでもない。トロピカルな果実味が迫る。南国の果物って、たまに変なやついるやん?食べるとすっごいおいしいんやけど。ああいう感じ。

新しい生き物が誕生したよ!

試験対策で6大品種ばかり飲んでいたせいか、味覚が保守的になってたのかも。こういう「南国宮崎で、都農で、甲州で」って想像できる範囲から逸脱しまくった驚きが久しぶり。

あなたが初恋の人でよかった。これからも愛してる。

2014年11月18日火曜日

熊本で日本ワイン

熊本旅行に行きました。

その前の週に咳喘息にかかったのと胃腸の調子がすごく悪かったので、タイミングとしては最悪だったのですが、結果的に偶然の出会いに浮かれた旅行となりました。

もちろん、熊本ワインは旅程に入っています。

熊本ワインは、受賞歴もある菊鹿シャルドネで有名です。調べると結構中心地から近い。普通、ワイナリーというのは畑の近くにあることが多いので、アクセスの良いところにはありません (最近、北海道や大阪に醸造所が便利な場所にあるワイナリーもできていますが)。

行ってみて分かりました。フードパル熊本という第三セクター的な食品工業団地の一部なんですね。観光客向けという。
 
熊本ワインは私企業ですが


三セク臭漂う場内
熊本ワインは契約農家からブドウを買い付けて、この施設で醸造しています。
ガラス越しに見学もできます。
ステンレスタンク

試飲に期待していたのですが、菊鹿シリーズは飲めませんでした。観光に来る人に飲ませてたらキリがないということなのかもしれないですが、有料でも飲んでから買いたかった。

しかしお楽しみは、店員のお姉さんとの念入りな会話。その上で、納得するお買い物ができました。日本ワインが好き!とか、東京から来たと言うと、東京のおすすめのお店を教えてくださいました (絶対行こ)。そして、「実は熊本にも日本ワインをたくさん置いている店があるんですよー」とカードをくれたんですね。東京から訪れた有名なワインジャーナリストの方も驚くほどの品揃えとか。「うおー!それは行ってみたいなー、会食終わった後に1人でちょろっと行けるかしら?」とカードを見てたんですよね。

そして夕ごはん。知人が予約したお店に連れて行かれたんですが、びっくり!そのカードのお店だったんです。知人はワインを全く知らない人なのですが、私がワインが好きというので本で目についたこのお店を予約してくれていたらしい (ちなみに熊本市内はワインバーと名のつくところは他にも結構あったので余計に)。なんという偶然。感謝です。

お店の名は「瑠璃庵

こだわりの日本酒もたくさん置いてあるお店なのですが、ワイン好きとしてはもう入り口にたどり着く前に並んでいる空き瓶が城戸だのたこシャン大瓶だの、心臓がバクバクするデコレーション(笑)。

お店に入ってからも、お目々キラキラでお店のお兄さんたちに (迷惑を顧みず) 話しかける!だってワインリストがすごいんだもの。賞賛せずにはいられないんだもの。東京のワインバーではもうとっくに姿を消した日本ワインがキラ星のように並んでいる。

残念ながら今回はボトルを開けられないので、グラスワインオンリーだったのだけど、それも菊鹿7種とその他日本全国の「おっ」というワインが14種というセレクション。菊鹿はもう買ったので、それ以外のコたちを堪能しました。

まずは滋賀のヒトミワイナリーの微発泡。デラウェアで、スッキリしていて飲みやすい。

次は、東京初のワイナリーとして最近話題の東京ワイナリー。熊本で初東京ワイナリー(笑)。
シャルドネ。東京ワイナリーなので、当然今年仕込んだ新酒中の新酒なんだけど、シャルドネらしいしっかりした味。いいなぁ。来年はお手伝いに行きたい。
やっぱり馬刺し。とろけますw

同席者が頼んだ小布施ワイナリーのりんごジュース。
おいしいの。
お料理はコースでした。どれも繊細で驚きのある和食。滋味あふれる日本ワインに合う。

私があまりにも食いつくので、お店の方が秘蔵のワインを出してきてくださいました。ワイナリーから直にもらった非売品ということで、ここではそれが何かを明かすことはできないのですが、私の好きなワイナリーの挑戦的な品種でした。感激して味に補正がかかっているのですが、冷静に飲むと、おそらく100%のセパージュでリリースしないっていう判断はきっと正しかったと思うし (すごい生意気だけど...。なぜそう思ったかを書くと品種が分かってしまう...)、オーナーが納得される味になって100%でリリースされたあかつきには絶対飲みながら泣いちゃう。

次はヴィンテージファームという山梨の新しいワイナリーのファーストヴィンテージという天恵富士。
左は大阪のフジマル醸造所のMBA


ヤマブドウの交配品種、「天恵の雫」「富士の雫」という聞いたことのない品種の赤ワインということで試してみました。ヤマブドウ、野性味があって好きなんだよなー。これはおいしい。渋みもしっかりあるけれど若々しくて上品に野性的。

そして最後は白に戻る。
長野県のヴォータノワインの洗馬ビアンコ。セパージュは、ケルナーとシャルドネ。ヴォータノワイン、不勉強で知りませんでした。いろいろと調べてみると、なかなかユニークなエピソードが出てくるワイナリーです。

ケルナーはトロリンガーとリースリングを交配させたドイツ系品種で、北海道でよく栽培されていますが、個人的に酸味がしっかりしすぎているのであんまり進んで飲まないかな。

これは、青リンゴのような風味とさわやかな飲み心地。酸っぱすぎず、単調にならず、丁度いい味のバランスなのです。シャルドネと相性がいいのかな。

ちょいと休憩でセラーの前を通ったら、垂涎モノのワインがズラッと並んでいて、思わず立ち止まる。次に席を立ったときもうっとりと見ていたのですが、あまりにもべったり見ているので、お店の方が「....中も見ますか?」と聞いてくださいました。さすがに遠慮したのですが、後から考えるともったいないことをした。見ているだけで幸せになるコレクションだった。

2回目に通ると、さっきはあった仲村わいんの「大阪メルロー」がなくなっている。「おいしいですか?」とお店の方に聞いたら「本当においしいです」とのお答え。そりゃそうだろうなー。ウチにある1本、開けるのが楽しみすぎる。

ワインはもちろん楽しんで「おいしい!」って思って飲むのが一番なんだけど、お店の方が一つ一つ人脈と信用を築いて集めたワインの意味を感じながら飲める幸せよ。
「ちとイラツく語る野郎」(by もやしもん) にならないように、お店の方にご迷惑をかけないように、とは思うのですが、こうやって知らないことを教えていただいたり、知っていることを共有しながらお店で飲めるというのは、お勉強の賜物。こういう幸せのためにお勉強はあるのです (笑)。

また熊本に行けるかなぁ。行きたいわー。

レア路面電車に乗れたー

2014年11月10日月曜日

ますかっとべーりーA PLUS

おかしな仕事を引きずっていたことと、自分の体調が優れないことですごくモヤモヤした気分の本日。

過剰気味の仕事を終わらせ、このままじゃ眠れないけど、重いやつも飲めないなー、でもおいしいのが飲みたいの、という本日。

ぴったりのヒトがいました!



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ますかっとべーりーA PLUS CHANTER igrek a de Hosaka
産地: 山梨県
生産者: ダイヤモンド酒造
ヴィンテージ:  2012
品種: マスカットベーリーA 100%
アルコール度数: 12.5%
価格: 2000円ちょっと
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マスカットベーリーAというのは、日本を代表する、日本オリジナルの黒ブドウ品種です。ソムリエ等の試験では、日本ワインブームに乗って今年こそはマスカットベーリーAがテイスティングに出るんじゃないかと毎回言われています。

でも、なんかこう、甘くないのに甘ったるいというか、途中で飲み飽きちゃうんですね。ワインが好きになればなるほど、敬遠しちゃうかわいそうな品種ではないかと。

しかしこれ。以前春風駘蕩でこのY3 Cubeを飲ませていただいたことがあるのですが、びっくりする味でした。マダムも「初めてマスカットベーリーAを飲む人には、これが典型だと思っちゃいけないと言っています」とおっしゃっていたほど。
残念ながらY3はなかったのですが、Plusが酒屋さんにあったので、即購入。マスカットベーリーAでもう一度飲みたいなって思ったことなかったので、特別な思いがある。

色は濃いローズピンク。すごく可愛らしい。
香りはやっぱりキャンディのような甘い、MBA特有の香り。しかし、どこからか果皮の渋みのような感じもする。
味は、フルーティ。渋みはややあり、深みもあります。同時に軽さもある。そして、時間が経つとMBAの臭みもありつつ、このおいしさってなんだろう。表現できない自分がつらい。これ、しょうゆっぽいのかもね。酔ってるから話半分なんですが。

うーん、すみません、もう一回Y Cube飲んで出直したい!

2014年11月8日土曜日

ブドウバッジと認定証と検定講師

日本ソムリエ協会に2万円を収めたため、バッジと認定証が送られてきました。

私のような一般人にこれを付ける機会はあるのだろうかという疑問はひとまずもふたまずも脇に置き、身を引き締めてワインをたしなみ、また、ワインを知らない人にその魅力をお伝えする「ワインアンバサダー」(by 紫貴あき先生) となれるよう、地道に酒道に取り組んでまいりたいと思っています、はい。

無くさないようにしないと。

ついでに、「ワイン検定講師のご案内」というチラシも同梱されています。

ワインエキスパート有資格者のあなたは、「ワイン検定」の講師になれちゃいます!というご案内。

この検定自体は、ワインに興味があるビギナー向けのベーシックな内容だそうです。知らんかった。もちろん、講師になれば講師料が支払われるわけですが、その前に講師になるための上納金が必要です。具体的には、ソムリエ協会会員になる費用 (入会金 ¥10,000 + 年会費 ¥15,000) と、講師認定セミナー料 (¥4,115)。

これは「エキスパート資格持ってて何になるの?」と思っている人の受け皿なんでしょうが、私のように歪んだ者は、金づるを離さないぞ!という協会の心意気をわずかに感じ、生暖かい気持ちになるね。ワインスクールの講師になりたい人には、いい練習になると思いますが。

私はというと、人前でしゃべるなど苦痛でしかないのですが、それでも「ちょっとだけワインを知って、今より楽しくワインを飲みたい」という人向けにベーシック品種のワイン会をやってみたいなと思っていて、来年前半の目標としました。まずはお友達から。

話は飛ぶのですが、最後に、受験を申し込むときから気になっていたこと。

女性の資格者は、敬称が Miss と Mrs. からしか選べません。認定証にもそこで選んだ敬称で名前が英語表記されています。今どき Ms を選択肢に載せてないって、インターナショナルな飲料であるワインを取り扱う協会として感覚が遅れすぎです。Ms ではいけない理由や歴史的な背景があるのでしょうか。

【おまけ】今週手に入れたワイン。


 
小布施ワイナリーのデゴルジュマン・ラテ Gと、仲村わいん工房の大阪メルロー。
仲村わいん工房は、このほか、花カベルネソーヴィニヨンと、リースリングの蝶白というややレアものを買ってきました。大阪でリースリング栽培しているのかー。飲むのが楽しみ。
年末にかけて、イセハラやボーペイサージュなど、レアな日本ワインの発売が続くんだよなー。お金ないーーー

2014年11月5日水曜日

ソッガ シャルドネ ノンボワゼ


ミラクルムーンが見えない。曇ってる。
もういいよ、仕事も終わったし、1杯のも。

最近、自分がどうワインを飲むべきかかなり迷っていて、普段飲みのワインを買えてなかったんですよね。
そこで、もう買ったことすら忘れていたこちらのワインが冷蔵庫で眠っていたので、開けてみました。

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Sogga Nagano Chardonnay NON BOISE
産地: 長野県
生産者: 小布施ワイナリー
ヴィンテージ:  2012
品種: シャルドネ 100%
アルコール度数: 12%
価格: 失念。でも2000円前後だったのではないかと。
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たぶんこのオーディネールと比べて飲もうと思って買ったんじゃないかと思う。

裏ラベルによると、ノンボワゼとは、「樽熟成由来の樽の香りのない」という意味のフランス語だそう。
普通、シャルドネ種は木樽熟成し、樽のニュアンスを効かせた味わいになる。ただ、ブルゴーニュのシャブリなど、一部では樽をかけず、酸味やミネラルの味を大事にしたシャルドネも存在。このこも、ジェラール・ブリヤン氏の「シャブリ ムトンヌ」をめざしたと書かれています。

色は淡いグリーン。
香りは、ミネラル、火打ち石、イーストっぽいのかな、パンみたいな香りも。樽じゃないのに!
(シュールリーで造っているそうなので当然ですが、シャルドネでシュールリーって普通なんですかね?楽しい!)

味は、シャブリと比べて酸味があまりなく、とってもミルキーでクリーミー。樽なしでこの味わいなのか....。さっぱりしているとは言えないけれど、ただ、それほど濃くないので、和食の出汁の味に合うのではないでしょうか。私は好き。おつまみなくてもぐびぐび飲めちゃう (あかんがな)、飲み疲れない優しい味。


さてさて、シャルドネは、個性のないのが個性と言われる品種です。
私の周りでは、ワインを知れば知るほど樽々したシャルドネが嫌いになる、うっとうしいという人が少なからずいるんだけど、私はそんなシャルドネが大好き。すっぴんでは個性がないと言われてお化粧してみたんだけど、やりすぎって言われちゃうなんてかわいそう!
私はそんな、つけまつげバサバサの旨安シャルドネも愛してるよー。

2014年10月16日木曜日

シャンドン・ブリュット

疲れていて、珍しく食欲がない。
ワインもセラーの在庫一掃って感じで、新しいものを開けても (そこそこおいしいんだけど) 気分が上がらない。

....泡が飲みたい。
そうだ、私は泡が飲みたいんだっ!ガツンとくるやつ!!
季節がそろそろ冬っぽくなってきたなんて関係ない!泡持ってこい!

持ってこいって言っても誰も持ってきてくれないので、てくてく買いにでかけました。

近所の酒屋さんは日本ワインが充実しているのですが、今回はゆるいものを飲みたくなかったので選んだのがこれ。

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Chandon Brut (シャンドン・ブリュット)
産地: オーストラリア、ヴィクトリア州 (ヤラ・ヴァレー)
生産者: Moet & Chandon
ヴィンテージ:  NV
品種: シャルドネ 60%、ピノノワール 40%
アルコール度数: 12%
価格: 1700円
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モエ・エ・シャンドン社がオーストラリアのヤラ・ヴァレーで造っているスパークリングワイン。お財布にもやさしい。

ラベルにもメトード・トラディショナルと書いてありますが、瓶内二次発酵のシャンパーニュと同じ造り (と思われる)。

泡はキメ細かい。それにとってもクリーミーでおいしいんだけど、なんか違う。
私は、もっとガツガツくるのに上品って感じのが飲みたかったんだ。

おそらく、今までどこかで飲ませていただいたシャンパーニュの味が知らず知らずのうちに基準になってきているんだな。飲んだときは「うわー、強すぎる」と思ったりしてたけれど。やっぱり本当にいいものはすごいんだね。

ちなみにモエもあまり飲んでないので、本物がこういう優しめの味なのかどうかも分かってない。

ところで。
モエを見ると、Killer Queenが脳内再生されるのは私だけ?



Queenを教えてくれたのは高校の英語の先生だった。先生元気かな。
私が翻訳者になっていることを知ったら、すごく喜んでくれると思うんだ。





2014年10月6日月曜日

ワインエキスパート試験のあれこれ 6 (終): 雑感、そしてシェリー・コンドリュー

合格速報が出た10月3日に、一人で祝杯を上げました。
1年半くらい前に買った、コンドリューのヴィオニエ。

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Chery Condrieu
産地: フランス、コートデュローヌ地方
生産者: Andre Perret
ヴィンテージ: 2009年
品種: ヴィオニエ 100%
アルコール度数: 15%
価格: 6000円程度 (購入当時。今調べるともう少し高い)
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コンドリューは、北部ローヌの北の方にある産地。ヴィオニエというかぐわしい品種で有名です。


色は黄金色。写真からではわからないけど、キラキラ輝いています。
香りは、バラ、キンモクセイ、アプリコット、桃、バニラ。華やかな香りながら、とても上品。

味は、ネクターっぽい濃厚さが迫ってくるけど、ダラっとしていない。
ハチミツのようなまったり感があるのに、後味がほのかにミントっぽく、すっきり終わります。すごい。

アルコール度数は15%。白にしてはアルコール度数が高い品種です。

ワインエキスパートとなった今、これからどうワインを飲んでいけばいいのかな?とちょっぴり考えておりました。
友達や仲間と楽しく飲むのはこれからも続けたいけれど、自分ひとりで飲むときは、もう少し値段が上のものを少しずつ飲むように心がけようかな。こういう、私にはちょいとお高いワインを飲むと、いつも飲んでいるものとは明らかに違って洗練されているのに、それを表現できる経験と感覚と言葉を持ち合わせていないこのもどかしさが寂しくなります。旨安ワインも、ビオワインも大好きなんだけど、少し減らして (酒量も抑え)、その分やや高価なワインを買おう。

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唐突に試験の総括をしちゃうのですが。

試験を受けた動機は、スクールのワインコース、STEP 1と2を受けて、とても楽しかったのだけど、やっぱり楽しさ優先で、このままでは忘れてもったいないことになってしまう、と思ったこと。こういうときに資格試験というのは、包括的に効率よく勉強できる機会となります。これは、本当にそうでした。知識をなぞるだけではあるけれど、新しい言語を修得するような感動があります。今まで分からなかったラベルや記事やお話が、たった数か月の勉強で理解できるようになる喜び。詰め込みでも効果ありますよ。

翻訳を仕事にしているので、何でも詳しいものがあれば得!という欲もありました (名刺に書ける!うれしい)。

あとは、アカデミー・デュ・ヴァンのSTEP 1と2の担当だった下川広司先生から、「受験に向いてる」と再三言われ、「そ、そうかな?」と刷り込まれていった...というのも少なからず影響してる (笑)。いや、やってみたらそんなに向いてなかったんだけどね。暗記力なかったし、メンタル弱いし。(今回も、先生にはすごくお世話になりました。STEP 1 & 2では理路整然とした論理的な説明と作り込んだ授業で基礎を作っていただいたし、めちゃくちゃ感謝してます)

自分の内面や資質と改めて向き合ういい機会にもなりました。私、本当に精神的に弱いのな、と実感。

追い込まれているときに励みになったのが、受験クラスの担当講師、紫貴あき先生の言葉。特に、2次試験の前に生徒に送ってくれた「合格する人とそうでない人にはほとんど「能力の差」がないということに気付かされます。ただ、ひとつ言えることは、どれだけ「合格に執着しているか」、それは明らかな差としてあり、それが結果につながるということです」という言葉は、最後まで心の支えでした。もちろん授業でも、紫貴先生の研究熱心で、真摯にワインに向き合う姿勢は、さすが受験のプロであり、日本で今一番人気があるワイン講師と言われる所以なのだろうなと敬服。1つのことを追い求める圧倒的なプロの姿を見られるというのは幸せなことでした。

この試験って、例えて言えば、TOEIC 850~900点くらいのイメージかな。専門外の人から見たらハードル高そうで、実際トライしても低くはない。でも、語学のプロとしてやっていこうとするとまったく不十分で、スタート地点に過ぎないレベル。
(最大の違いは、TOEICは年数回チャレンジできるし、不合格がないってことか)

そう考えると、これからまだまだ先は長い...。お酒は楽しまなきゃ意味ないけど、楽しいだけじゃなく、着実に能力を伸ばしていきたいと思っています。

長々、ダラダラと続けた試験の話はこれでおしまいにします。お見苦しい点が多々ありましたことをお許しください。
次回から、通常営業にもどります。

2014年10月5日日曜日

ワインエキスパート試験のあれこれ 5: お金のこと

ワインに限らず、趣味とは、とかくお金がかかるもの。(言い訳)

今後、ワインエキスパート試験を目指す人の参考になればと思って、自分が試験準備に使った額を淡々と書いていきます (「淡々と」と書いて自己暗示をかけないと、おそらく卒倒する)。あくまで個人の出費であり、これだけお金をかけないと受からない、逆にお金をかけたから受かるという意味ではありません。

試験の申し込み: 25,200円
まずはこれ。電話帳みたいに分厚い教本とDVDが送られてきます。

スクール受講料: 156,000円
「私の趣味はスクール通いです」と言えるほど各種スクールが大好きな私。もちろん受験講座にも通いました。私が通ったのは、その前からお世話になっているアカデミー・デュ・ヴァン。週1回、2時間の授業で、内容は、1次試験対策が 2/3、テイスティング 1/3というところでしょうか。

ちなみに、1次試験は独学で受かる人も結構いるので、スクール通いは必須ではありません。

私がはっきり想定していたのはここまで。
あと、2次試験対策でちょっとだけ講座に通うくらいにしか考えていませんでした。ブラインドテイスティングくらい何とかなるさーと、ゆるくとらえていたんですよね。でも、そんな簡単にいくほどの実力はございませんでした。

ここからだんだん動悸が激しくなります☆

2次試験対策講座: 1コマ 5400円 × 6コマ = 32,400円
デュ・ヴァンがさまざまなテーマを設けて、1次試験後から2次試験前日まで開催していたテイスティング講座。1コマ、1時間20分。自分のテイスティング力に対する不安がピークだった私は、基本の仏品種、淡い赤品種、濃い赤品種、酒精強化、トライアル (2コマ) の計6コマを受講。

毎日5コマくらいスケジュールが組まれていました。外部の人も受講可能ですが、受講料がちょっと高くなります。

スティルワイン以外の飲み物試飲会: 21,600円
アカデミー・デュ・ヴァンの先輩が経営されているお店にて、試飲会に参加しました。
ハズした私が言うのも何なんですが、ワイン以外の飲み物の練習をハナから捨ててはいけません。どこかで講座を受けるなど、対策を取られることをおすすめします。

自宅練習用ワイン購入
アカデミー・デュ・ヴァン: 15,000円 × 2 = 30,000円
基本品種と新旧産地を組み合わせて、ハーフボトルで8本セットにしたもの。赤と白を1セットずつ。これでテイスティングの練習と「うがい」 (起き抜けに、ワインでクチュクチュとうがいをするのです...) をやりました。うがいは、品種の特徴を叩き込むのにとても効果があったと思っています。

オンラインショップで買い足し: 11,000円 × 2 = 22,000円 (概算)
ハーフボトルだけでは足りない品種、強化したい品種を買い足し。

よくもこんなに...
ほとんどすべて排水口に流れていった(泣)
テイスティング勉強会: 6,000円
仲間の家でのテイスティング会に参加させてもらいました。実費。

ほかにも、いろいろなワインバーで受験生のためのテイスティングメニューが提供されたり、イベントが催されていました。私は都心からは遠いので参加できませんでしたが、そういう催しに寄って帰る会社員の方も多かった模様。

前泊: 5,000円
2次試験は朝からだったのですが、どうしてもラッシュに耐えられる自信がなく、試験会場近くの安いビジネスホテルに宿泊。

準備ではないけど、試験に合格したら必要な費用も足しておきます。
ソムリエ協会へのみかじ...認定登録料: 約20,000円
ブドウバッジもらえる!もらいますとも!

合計: 318,200円

分かってはいたものの、途中で電卓を押す指が震えました....。
こちらで受験者数を見ると、巨大な市場とは言えないまでも、やっぱり受験産業ですよねー、これ。ソムリエ協会を頂点に、学校や巷のワインバーまで巻き込む商圏が形成されています。見事に乗っちゃった感ある。




こんなにお金かけて、この先に元が取れるんですか?という神の声が聞こえてくるのですが、人生を豊かにするための資格なので、それは考え方次第 (=取れない)。


いやー、これから自分の人生を豊かにしていきますわ!


.....と言う前に、貯金も底をつきつつあり、来年から経済的にちゃんと生きていけるんだろうか...私よ....。そろそろマジメに仕事のことも考えなきゃ

そして、書かなくても想像がつくと思いますが、このほかに受験生同士の飲み会やら打ち上げで数万円使ってますはい....

ワインエキスパート試験のあれこれ 4: 通知きました

飲んで、すっごくご機嫌に帰ってきたら、合格通知が届いていました。


さすがに感極まったんですが、「合格おめでとう」もそこそこに金の話かよーー!という、文面後半の "都合のいい女" 扱いで正気に戻る。

というわけで、次回はお金について書きます。

P.S. ツイッターやLINEでお祝いのメッセージをくださった方、どうもありがとうございました。私ったらほんとに幸せ者!

2014年9月18日木曜日

ワインエキスパート試験のあれこれ 3: 2次試験・メンタル面のこと その2

肝心の試験は朝10時スタート。ほぼ緊張することもなく開始の合図を聞くことができました。

ワイン4種と、ワイン以外の飲み物2種を50分でテイスティングし、ワインについては外観、香り、味、総合評価、収穫年、産地、そして品種をマークシートで回答します。結構時間はギリギリです。

まず、あかんかったこと。
最後に飲んだワイン以外の飲み物をどっちも外した。特に自分で日本ウイスキー (選択肢では「シングルモルトウイスキー」となっていたんだが、あれはスコッチじゃないから、たぶん日本) はタイミング的に出そうだよねーと事前に言っておきながら、何をトチ狂ったか最後にアルマニャックに変えてしまった。わああああ、私、やっぱりアホすぎる。このショックがその日1日、どんより尾を引いておりました。

そして、肝心のワイン4種。

これまでの試験では、白2種、赤2種のうち、基本品種 (白: シャルドネ、リースリング、ソーヴィニヨンブラン。赤: カベルネソーヴィニヨン、ピノノワール、シラー) から3種と、変わったやつが1種出るパターンが普通。変わったやつは多くの人が間違えるので、偏差値に影響が出ない。だから無理をせず、「ちょっと違うかな」と思いつつも、基本品種を選択しておくのが無難。万が一基本品種が正解だった場合に、大打撃となるからです (これを教えてくれたアカデミー・デュ・ヴァンの講師、下川広司先生は、自身が受けた時、テンプラニーリョだと分かっていながら、あえてカベルネソーヴィニヨンと書いたと言っていました)。

今回は、それが如実に出た試験でした。

最初の白2つは、甘めのリースリング (ドイツ) と、ソーヴィニヨンブラン (ニュージーランド)。これは瞬殺で、外す人はほとんどいないはず。

よし、余裕!と調子に乗りかけたときに飲んだ赤が本当に難しかった。3番目はこの色と香りはピノっぽいんだけど.....酸味が乏しいよ?4番目は、生臭い味とも言えるんだけど....なんだろこれ??と逡巡。しかし、選択肢にあったサンジョベーゼとメルローを選択する勝負には出ませんでした。準備期間で、サンジョとメルローはあえて飲まないようにしていたので、そもそも選ぶべきではない。でも、「ピノじゃないかも」「これは分かんない....ひょっとして...」と思ったときの葛藤と誘惑ってすごいもんですわね。まさに、自分との (ムダな) 闘い。

結局、正解はカリフォルニアのピノノワールと熟成が入ったフランスのシラーという王道中の王道だったのですが、シラーは産地を間違えたし (落ち着いて考えたら、確かにフランスだったわ....)、どれもヴィンテージは外してますが、品種は4つとも当てたので良しとしておきます。今回は品種の振り幅ではなく、年数と風味の変数の幅で攻めてきた、ということなんでしょうかね。

結果発表は10月3日。一応、6品種中3つ当たれば合格圏内と言われています。
コメントがこっぱずれていたらとか、マークシートで記入を間違えてたらとか、まだドキドキ要素はありますが、それは事故なのでしょうがない。そうだったら、また来年がんばります。

それにしても.....こうやって書いていると、あまりに紙一重な選択ばかりで、思い返して胸が苦しくなりました。メンタル弱いがな.....

(メンタルがテーマなのに、8割違うこと書いてますね。ひゃー、ごめんなさい)

【最後に】
温かいメッセージをくださった方、そっと見守ってくださった方にこの場を借りて御礼申し上げます。どうもありがとうございました。

メンタル面を強く!と言いつつ、一部の方にはパニック寸前のアワアワ状態を受け止めていただいたこともありまして、感謝してもしきれません....。

2014年9月17日水曜日

ワインエキスパート試験のあれこれ 2: 2次試験・メンタル面のこと

昨日、日本ソムリエ協会の呼称資格 (ソムリエ、ワインアドバイザー、ワインエキスパート) 認定試験の2次試験が行われました。ワインエキスパートの2次はテイスティングです。
放心状態だったのが段々落ち着いてきたので、覚えているうちに感情面について書いておこうと思います。
(受験テクや勉強法については書いている人がいっぱいいるので、あえて詳しく書きません)

1年に1度しかチャンスが巡ってこない試験というのは、ただの趣味の資格とも言えるワインエキスパートでも異様な緊張感を感じます。
緊張するなというほうが無理です。

1次試験では直前の1週間で極度に緊張し、「落ちたらどうしよう」と考えるあまり、疲れきってしまいました。
2次試験ではその教訓から、メンタル面で負けないように心がけていました。1次試験から2次試験までの時間は1か月弱。現実的に考えて、こんな短い期間でテイスティング能力がググっと上がるわけもない。だとすると、メンタルで自分に勝てるかどうかが重要になってくる。

一度テイスティングで、ロワールのソーヴィニヨンブランをアルザスのリースリングと間違えたことがあって、ソーヴィニヨンブランの青臭さを嗅ぎ分けることに絶対の自信を持っていた私のショックと言ったら....。でもこのおかげで、更にロワールのソーヴィニヨンブランを1本買い足し、徹底的に練習することができました。痛恨のミスや衝撃的な間違いも試験前であれば、深く落ち込まない。

自分の記憶力のなさや要領の悪さとも向き合う必要がありました。自分へのガッカリ感半端ない。今更こういうどうしようもない資質のなさを突きつけられて心が折れそうになるわけですが、バカな自分とも折り合いをつけてボチボチやっていくしかない。そもそも何に対しても、才能なんてあった試しがないのだから。

スクールで受験テクニック以外で言われるのは、「本番で何が起こっても動じないように」ということ。えーっ、どうしたら (電車で悪臭漂わせる人が密着したり、変な人が隣の席だったり、前の人が飲み物こぼしたりしても) 動じずにいられるのよーーっと言いたくなるけど、これも自分への暗示という練習をすれば、ずいぶん違います。

どれもこれも、自分に必死に言い聞かせている感が痛々しいとはうっすら気づいているものの、こうやってわざとらしくも刷り込んでいくと、徐々に身になっていくことも感じていました。翻訳の仕事で何年もかかって無意識に積み上げてきたプロセスを一気に意識的に体験していくような、何年もの積み重ねがあって自然に口から出てくる意見をセリフとしてしゃべるような、そんな興味深いプロセスではありました。

試験前夜には、応援してくれた人たちのことを思い返し、本当に感謝の気持ちでいっぱいに。私って幸せ者だわーと思いながら、夜道を歩いておりました。

(長くなったので、本番については次に持ち越し)

2014年8月27日水曜日

ワインエキスパート試験のあれこれ 1: 1次試験合格

2014年ワインエキスパートの1次試験に合格。

ホッとしたのもつかの間、2次試験です。

1次は筆記なので、暗記すれば誰でも受かります。特にソムリエさんじゃなければ名称をフルに覚えておく必要もあんまりないので、出だしだけ覚えるとか、何となーく覚えるだけでいいわけです。良くないんだけどw

2次はテイスティング。受験テクニックの部分もあるにせよ、配点が相当高いと言われている品種当ての部分は、詰め込みでどうにかなるようなものでもございません。
はーーー。がんばらねば....

楽しくワイン飲みたい....。

2014年7月19日土曜日

テイスティング力向上のため、人体実験中!その1

きっかけは、2014年6月27日の村上福之さん (@fukuyuki) のツイートから。

「断食たぶん12日目です。匂いに対してすごい敏感になってきて、電車の中でニオイがキツイオッサンに会うと吐きそうになります。自分もいい歳なんですけど、ベジタリアン女子に肉食べてるオッサンは匂いがキツイと言われてから家でお肉を食べなくなりました、」

それからしばらく、このツイートが引っかかっておりました。

ふーむ、断食すると匂いに敏感になる..... 敏感になる......なりたい....なりたい!今すぐに嗅覚と味覚が鋭くなりたいぞ!鋭くなってテイスティングで結果を出したいぞ!断食か!断食やな!

....というわけなんですが、さすがに断食は無理だろうと思いとどまり、体に悪そうなもの (もちろんお酒は除く) を極力排除する生活をするということにしました。
決めたルールは以下のとおり。
  • 肉と魚はやめる
  • 炭水化物は、白いやつ (精製されたもの) は避ける
  • お菓子は極力食べない、代わりに果物を食べる
  • 濃い味つけ、刺激物は避ける
  • 乳製品は減らす
ただし
  • 無理をしない、ストイックすぎないように (主義主張のあるベジタリアンじゃないので)
  • 他人と一緒のときは、楽しく普通に食事する
今、ちょうど1週間なのですが、味覚や嗅覚の変化はもちろんまだありません。
ただ、それ以外に感じたことはあるのでメモ。個人の感想の域を出ないので、文末にいちいち 「...な気がする」を付けて読んでください。

  • 自分から発するあらゆる匂いが薄くなる
    これを今一番実感しています。どんどん自分が薄まってる。3日くらいで変化が分かります。
  • 食欲に支配されない
    精神的に満たされない、頭にくる、不安定....という理由で、「何か食べなきゃ!」と思う欲望を抑えきれなかったのですが、不思議なくらいそういう気持ちが起こらない。動物性の脂肪分や糖分って中毒性があるのかなー。以前は、甘いモノを食べると、頭の奥のほうがしびれて、「コレコレ!コレです!コレを待っておりました」と脳から言われるような気がしていたんですが、そういう感覚から離れてみるのは貴重な体験。不思議な感覚です。
  • 体が軽い
    疲れが残らないし、朝が辛くない。これはプラセボ効果もあるかもです。ちなみにほとんどやせてません。

    肉はおいしいんだけど、消化するのに体が相当エネルギーを使っているのかな?仮にこれが本当だとすると、スタミナをつけるのに肉食べるなんて逆効果かもしれない。

肉と魚を食べないのってつらいかな?と想像していましたが、物足りなく感じたのは最初の1日だけ。わりとあっさり止められました。料理はそれほど得意ではないので、メニューのバリエーションに乏しいのですが、今のところは飽きずに食べられています。これは、仕事柄ずっと家にいるし、家族の食事を作らなくていい環境だからというのが大きいですね。

あと、エクストラヴァージンココナッツオイルを使い始めました。先日、ヨガインストラクターの短い記事を訳したのですが、その中でオイルでうがいをする「オイルプリング」を薦めていて興味を持ちました。デトックスや口腔内の健康維持に良いとされる、アーユルヴェーダの健康法です。個人的に「デトックス」自体をあまり信用していないのですが、エクストラヴァージンココナッツオイルは他にもいいことがいっぱいありそうなので (ミランダ・カーが愛用だそうですよ!)、いろいろ含めて今後が楽しみです。

しばらくしたら、味覚と嗅覚、そしてテイスティングにどういう影響が出るかについて書けたらいいなーと思っています。

今日は外食。肉やー、ひさしぶり!

2014年7月1日火曜日

ティント・ペスケラ・レゼルバ

毎年、誕生日に母からワインが送られてきます。
どこの世界に娘の誕生日に酒をプレゼントする親がいるのかと思うわけですが、いろいろと突き抜けていて、ありがたいことです。
(母は全然ワインのことがわからないので、某百貨店のワイン売り場でチョイスしてもらっているらしい)

去年の誕生日にもらって寝かせていたワインを今年の誕生日に開けてみました。

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Tinto Pesquera Reserva (ティント・ペスケラ・レゼルバ)
産地: スペイン、リベラ・デル・ドゥエロ
生産者: Alejandro Fernandez
ヴィンテージ: 2008年
品種: テンプラニーリョ (ティントフィノ) 100%
アルコール度数: 14%
価格: ネットでは4000円くらい (おそらく百貨店ではもっと高かったはず)
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産地のリベラ・デル・ドゥエロですが、受験的にスペインの最重要産地のひとつです。品種はテンプラニーリョというスペインを代表するブドウ。 リベラ・デル・ドゥエロでは、別名の「ティントフィノ」といいます。
ちなみにレゼルバとは、長期熟成したものという意味で、樽と瓶で3年熟成してから市場に出ます。(受験的w)

色は濃い。香りは黒系果実のブラックベリーでしょうか。この特徴的な香りをシガーっぽいというのかな。嫌な感じではないです。私はこういうのを茶葉っぽいなと感じます。落ち着いた香りなのに、「これは果実が凝縮されている」と感じるような香り。

タンニンは強いのに、とてもなめらか。飲みやすい。やはり濃い果実感。ぐいぐい飲める。

ちなみに、今年の誕生日プレゼントとして、バローロのワインが送られてきました。試験でイタリアのDOCGを捨てようかなと考えていた私への喝でしょうか.....w とりあえず寝かせておきます。

2014年6月15日日曜日

ブラインドテイスティングの練習: 白編 その2

小瓶交換会第2弾。今回、前半は「酸がシャープな白」、後半が「シャルドネいろいろ」です。
C1000タケダの空きビンにワインを詰めて交換
酸がシャープな白 (樽なし、MLFなし)
エントリーは、アルザスのリースリング、ドイツのリースリング、ロワールのソーヴィニヨンブラン、同じくロワールのミュスカデ、シャブリ。

左から順にテイスティング。
1. 香りはやや甘い、白い花。味は酸がとても高い。少し甘みを感じる。これはリースリングっぽい。でも、アルザスとドイツとどっちだろ。
→ うーん、香りが強いので「アルザスのリースリング」

2. 香りは少し藁っぽい。青みも感じる。味は、酸は1に比べて弱い。
→ あんまり個性を感じないんだけど、青みを信じて「ロワールのソーヴィニヨンブラン」

3. 香りはとても弱い。味はすこしまったりする。酸は低い。
→ この無個性っぷりはシャルドネ...?というわけで、「シャブリ」
(シャブリも樽をかけることが結構多いらしいので、ひょっとしたら樽ありかも)

4. 香りは花、レモン。でも何か1とは違うんだよな。味も酸は高いけれど、それほど個性的ではない。
「ミュスカデ」 (でも吟醸香はまだ分かってない!)

5. 香りは薄め。酸はとても高くて、柑橘系の味。
→ 香りの薄さで「ドイツのリースリング」

答え合わせ: 1と5のリースリングが逆。1の甘みはドイツのリースリングの特徴ということで、私のバカーって感じ。

はい、どんどん行きます。次は、
「シャルドネいろいろ、あるいは樽がきいた白」
エントリーは、シャルドネが日本、マコンヴィラージュ、カリフォルニア、オーストラリア。そしてボルドーのソーヴィニヨンブラン。
(絶対分からん!!)

んー。テイスティングしてみたけど、本当に全然分からないので、答えを見ながら。

1. 香りがフルーティで、ボリュームがある。アルコール度数が高そう。暖かいところで作ったものかな?
→「カリフォルニア (ナパ)」でした。

2. 樽香は控えめだけれど、後味にかすかなキャラメル風味。この感じ、好みだな。
→「日本」(高畠ワイナリー!)

3. このオイル香とオイル系の味は....。
→「ブルゴーニュ、マコンヴィラージュ」(うおお、ブルゴーニュでしたか)

4. この青っぽさはSBかな?と思ったら。
→「オーストラリア
青っぽさは若さだった。たぶん。

5. 一番個性的な香りで、慣れないと飲めないかも...。
→「ボルドーのソーヴィニヨンブラン (+セミヨン)」
これはすごいな。香りを覚えておきたい。

産地別の個性の違いは、ほんっと-に難しい。

2014年6月10日火曜日

アヒルストア再訪メモ

更新できていないのは、もう受験がアップアップだからです...。それだけ。

そんな中でしばらく前に飲みに行ったアヒルストアの写真を。
以前も投稿したのですが、本当に素敵なおみせなんですよねー。
ワイン仲間を誘って訪問。


ソーヴィニヨンブランの泡からスタート
自家製パンとパテ最高

有名なアボカドとタコのなんとか

ブルゴーニュのアリゴテ


これなんだっけ。うまかった。
背景明るいですけど、それは土曜日の午後だからです。アヒルストアの土曜日の営業は3時から。土曜は予約を受け付けていないので、最低でも30分前から並ぶことをおすすめ。

特に素敵なのは、自然派ワインで有名なお店ながら、ワインに詳しかろうと、詳しくなかろうと、楽しめるお店であること。
ビール飲むのも自由な雰囲気。ワインも銘柄や品種が分からなくたって楽しい。
ほんとに雰囲気のいいお店。そして、前に来たときと同様、やはりサービスがさりげなく行き届いているのであった。
また行きたいなー。

2014年5月11日日曜日

ブラインドテイスティングの練習: 赤編 その1

ワインスクールのクラスメイト有志で、「小瓶交換会」第一弾を実施。テイスティングの練習の負担を減らすため、各自で割り当てられた品種のワインを購入し、メンバー分の小瓶 (C1000タケダ) に分けて交換する企画。

そこでもらった5本と、家にあるネッビオーロの5品種でブラインドテイスティング。以下はメモです。

エントリー:
1. ガメ (ボージョレー)
2. ピノノワール (ブルゴーニュ)
3. シラー (ローヌ)
4. メルロー (ボルドー/サンテミリオン)
5. カベルネソーヴィニヨン主体 (ボルドー)
6. ネッビオーロ (イタリア)

左から、パッと見、色の薄いもん順に並べてテイスティング。


A) 色: 淡いガーネット。明るい。 香: 控えめ。鉄分、イチゴ、紅茶。 味: イチゴ、まろやか、酸味は中程度、タンニンは弱い。
→ 色と紅茶っぽさと鉄分で「2. ピノノワール」

B) 色: 明るめ。ややオレンジのガーネット。 香: バナナ、鉄分、動物っぽい。 味: 酸とタンニンがやや強い。
→ これは自分の「6. ネッビオーロ」

C) 色: 濃いめのガーネット  香: しょうゆ、きのこ  味: タンニンも酸味も弱い。
→ ヴィンテージが1999年と書いてあった「4. メルロー」(本番でこんなに古いのは出ません。数が揃う数年前くらいまでのが多いようです)

D) 色: 濃いルビー。香: 結構強い。キャラメル。革。ブルーベリー。バニラ。葉っぱ。  味: タンニンやや強い。フルーティ。酸味もしっかり
→ うーん、「1. ガメ」かな

E) 色: 濃いルビー。  香: 花、青っぽい、しょうゆ  味: タンニンが強い。酸は中程度。
→ 「5. カベソー」

F) 色: とても濃いルビー。香: ダークチェリー、ふかしイモ(これってインクか?)  味: タンニン多い。酸弱い。ベリーっぽい。
→ この個性的な感じは「3. シラー」


答え合わせ。DとEが逆で、Dがカベルネソーヴィニヨン、Eがガメでした。

ガメは私の担当。クリュデュボージョレ (AOC モルゴン) なのですが、色濃いですねー。マセラシオンカルボニックという製法で作ると色がよく抽出されるらしいのですが、こんなのが本番で出ると分からない。Aのピノノワールをガメと間違えてしまうかも。

2014年4月28日月曜日

ル・カノン・ルージュ

むー、ワインエキスパート試験ですが、授業では最初の山場であるブルゴーニュの回が終わりました。ブルゴーニュはボルドーと並んでフランスというか、世界の二大銘醸地の片割れ。イヤになるほど暗記項目が多い。

ブルゴーニュ地方の地区は当たり前の知識、そこから各地区の村名、村の中にあるグランクリュ (特級畑) とできればプルミエクリュ (1級畑)。そしてモノポール (単独で所有している畑)。その上で赤、白、ロゼのどれを生産していいのか....

....覚えきれない!世のブルヲタを心から尊敬する!

そんな感じで、今は自分の好きなワインを飲む余裕などないはずですが、昨日、勢いで開けた1本。
今日は開けてから1日経ってます。


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LE CANON
産地: フランス、ローヌ地方
生産者: La Grande Colline
ヴィンテージ: 2012年
品種: シラー 50%、グルナッシュ 50%
アルコール度数: 12%
価格: 2000円程度
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北部ローヌでビオワインを生産している大岡弘武さんの有名な1本。
シラーとグルナッシュのセパージュなんて私好み。
購入したワインショップでは、チェリーやラズベリーのアロマ、時間が経つと白胡椒の香りがすると記載されています。

昨日はもう少しビオっぽい香りがしたけれど、今日はもっとまとまった感じがして、香りにも果実味があふれている。そして、確かに胡椒の香りがする。これはシラー由来かな。シラーの胡椒の香りってまだつかめないので、覚えておきたい...。

シラーとグルナッシュというアルコール度数が高くなりそうな品種だけど、12%とは意外だなー。アルコール度数は喉で判別するのですが、喉でギュルギュルすると、結構高い気もするんだよね。

味はタンニンがしっかりしつつも、1日経ってまろやかになってきている。
飲んでも果実感が迫ってくる。これはデイリーのワインとして惜しみなくグビグビいけます。ビオが苦手な方もぜひ。

そうそう。ブログには書いてないけど、数週間前にワイン仲間と西荻の organ で飲みました。赤ワインで薦められた中にこれが入ってたんだけど、「お家にありますー」と言ったら、"これならどうだ!" とばかりに、同じ大岡さんの「G」を出してきてくれたんですねー。
いやーうまかったー。organ 大好き。
お金持ちだったら毎週行きたい

2014年4月13日日曜日

ブラインドテイスティングの練習: 白編 その1

うららかな日曜の午後、ブラインドテイスティングの練習をさらします...。

エントリーは白5本。

左から:
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1. Logan Chardonnay (2012)
品種: シャルドネ
産地: オーストラリア、ニューサウスウェールズ
オーク樽熟成、MLFあり
シャルドネの特徴: 個性のないのが良い個性、みたいな品種。なので、土地の特性を反映。育てやすい品種のため、世界各地で栽培。樽熟成と樽なしで全然味が違います。

2. Craggy Range Te Muna Road Sauvignon Blanc (2012)
品種: ソーヴィニヨンブラン
産地: ニュージーランド、マーティンボロ
ソーヴィニヨンブランの特徴: 香りは、ハーブ、芝、カシスの芽。猫尿という人もいる。味はグレープルーツの皮みたいなほろ苦さもあり。

3. Muscadet Sevre et Maine Sur Lie (2005)
品種: ミュスカデ
産地: フランス、ロワール
ミュスカデの特徴: 香りは薄い。シュールリーという、澱と一緒に寝かせておく製法が取られることが多い。シュールリーだと、独特の吟醸香がする (らしい)。酸味は強め。

4. Trimbach Riesling (2010)
品種: リースリング
産地: フランス、アルザス
リースリングの特徴: とにかく酸味が強い品種。シャルドネとは対照的に気難しい品種で、冷涼な土地を好みます。レモンや灯油香。

5. Gerard Metz Alsace Gewürztraminer (2012)
品種: ゲヴェルツトラミネール
産地: フランス、アルザス
ゲヴェルツトラミネールの特徴: ライチの香り。これが特徴的なので、分かりやすい品種。味はスパイシーだけど、辛口になったり、甘口にされたりします。

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テイスティングの前の準備がめんどくさい。5本を全部開けてしまったら後の処理どうすんだよ....というわけで、あるだけの小瓶に取り分け、冷蔵庫に保存しました。本数が多いので、めちゃくちゃ面倒....。

それが終わったら、テイスティンググラスの裏に番号を貼り、後で何を飲んだか分かるようにします。

グラスに50mlほど注ぎ、家の者にシャッフルしてもらいました。
で、テイスティング開始。

シャッフル後の順番で左から。
(家の電球色では色が見づらいので、色の記述はなし)

A: 香りはアスパラガス、芝。味は、酸味が強い。グレープフルーツの味も。
→ 2のソーヴィニヨンブラン

B: 香りは白い花、柑橘系、芳香剤のようなアロマティックな感じ。味は、酸味がかなり強い。レモン。
→ すごく迷ったんだけど、この芳香剤のようなのが吟醸香なのかな?と思って、3のミュスカデ

C: 香りは白い花、ライチ。味は、やや甘口。なめらかでほんのりスパイシー。
→ 5のゲヴェルツ

D: 香りはレモンぽい。酸味が強くて、味もレモン。個性が薄い気がする。うーん。
→ 酸味が強いから、やっぱり4のリースリングかな。アルザスは割と香りが薄い気がする。

E: 樽とヨーグルトっぽい香り。
→ 1のシャルドネ

答え合わせをしたのですが、BとDが逆でした。香りの強かったBがアルザスのリースリング、Dがミュスカデ。
この2つ、授業でも間違えたんだよなー。普段リースリングを漫然と飲み過ぎてて、こんなに香りが豊かだとは意識してなかった。
そして、ミュスカデの吟醸香っていうのが未だによく分かってない....。

まだまだ先は長いです。

(言い訳がましいですが、テイスティング中は飲まずに吐いて捨てます。残ったものは当然飲みます....)

2014年4月3日木曜日

ワインエキスパートへの道

ついにワインエキスパートの試験を受けることにしました。

ワインの専門資格というと「ソムリエ」なわけですが、日本ソムリエ協会が認定するこの資格は、「ワインおよびアルコール飲料を提供する飲食サービス業を通算5年以上経験し、現在も従事している方」という受験資格があります。なので、そういう経験がない、私のようなただの酒好きは、同じく日本ソムリエ協会が提供する「ワインエキスパート」という呼称資格を目指します。
ドメスティックな資格だし、思うところはいろいろありますが、受かってから言え!という話。

しかし、難関です。年1回の試験で、1次は筆記。それに受かれば2次のテイスティングがあります。基本的にソムリエもその他も難易度は同じだと思っていたのですが、やっぱり、飲食業のプロとは関係ないオマケ的な資格であるエキスパートは難易度高いらしい。2次も含めると合格率は35%程度でしょうか。

で、受験対策のスクールに通い始めたのですが (スクール大好き)、いやー、暗記!!ひたすら暗記!
話には聞いていたのですが、最近こういう勉強から遠ざかっていたので、もう暗記ってどうやったらいいのかすら思い出せない。

でも、暗記だけって寂しい。

試験が終わった後も忘れないように覚えておきたい。身につけたい。
試験に受かるには、試験前2週間でしぬほど暗記することっていう話も聞くけど、そんなふうに勉強して何になるのか私には理解できない。
どうしたらいいのだろう。

と悩んでいたところ、お友だちの超絶人気者翻訳者さん (Twitter ID: @kansankansan) から、大学受験の経験に基づいて、暗記に関するアドバイスをいただきました。許可を得てこちらに引用します。

==============
コツは縦と横の記憶を合わせると理解して覚えるから覚えやすいし、定着しやすい、ということ。
 1)縦
テーマを決めてまとめる。例えばフランス南部とすると、
・気候はどうか
・土壌はどうか
・どんな品種のぶどうが多いのか
・ワインの種類は
・有名な生産者の名前と特徴
・それぞれのワインの味の特徴
みたいな項目をまとめる。
このときにできるだけ項目間で有機的に繋がるように工夫する。
 「気候がこうだから、土がこんな感じで、だからこの品種がよく育つ」とか
「生産者は100年以上の歴史があって、だからコンサバな作り方に合うこのぶどうを好む」とか
 わかんなけど、できるだけストーリーで覚える。
こういうかたまりをいくつか同じような台本で用意する
(イタリア、チリ、とかなんとか。)
2)横
今度はいわゆる暗記のための作業。
気候と決めたら、フランス、イタリア、チリ・・・といった具合に
気候の違いを横に並べて覚える。
東から西でも北から南でも、何か一貫したルールを持って並べると覚えやすいかも。
この横も、生産国の順位を覚える必要があるなら、
生産国(フランス→イタリア→チリ・・・)と覚えつつ、
同時に「畑面積(チリ→アメリカ→フランス・・・)と覚える。このときに、生産国が一番高いのがフランスなのに、畑が大きいのはチリってどういうこと?と考え、次に(畑じゃなくてぶどうジュースを仕入れてワイン作るとかいうよね?)生産方法の比較とかも一緒に覚える。 
要するに、単品で覚えようとするとキツイから
なんでもつながりを持って覚えるようにするといいかと。
実際の試験で答えを暗記してなくても、「確か、雨が多いところが○○だから、フランスは違うな」とか、消去法で答えを出せたりすることも多い。 
==============
この「有機的に理解しながら、知識を紐付けながら覚える」というコンセプトはとても大事。
上の縦横を活かしてどうやって覚えればいいのかなぁと考えていたのです。

いろいろと考えあぐねた結果、今のところ以下の2つで「そこはかとなく覚える」方向にしようと。最初、ノートにまとめたりしていましたが、あとで確認しづらいな...と思ってやめました。

1. 情報カードを作る

これは品種のカードなのですが、品種名の別名も覚えなくてはいけないので、それを書き、今後産地の特性などが出てくるとそれを順次書き込む。裏はテイスティング用で、品種や土地の特性からくる香りや味わいの特徴を書いていく。

こちらは、ブルゴーニュの地図。上記のカードより大きく、はがき大です。AOCの村名とグランクリュ (特級畑) の名称を覚えるんですが、泣きながら毎日見ることにします。

白地図はコピー。赤は赤ワインのみ、青は赤白どっちも生産。

あと、残念ながら、カタカナの羅列を覚えるしかないっつーこともゼロではないです。

2. 暗記カードと語呂合わせw

iPhoneのアプリにひたすら情報を打ち込んでおります。
あとは、藁にもすがる思いで語呂合わせの本を買っちゃいました。こちらの2014年バージョンです。

そして、2次試験のブラインドテイスティング。1次に受かってもいないのに鬼が笑うとか言われそうですが、今からガツガツ練習しなければ受からないです。

ソムリエ試験とエキスパート試験との決定的な違いはここで、ソムリエは1次に受かれば、テイスティングは90%受かるらしい。余裕です。でも、エキスパートは60%しか受かりません。これはソムリエを受ける人が優秀だということではないようです。試験自体がエキスパートのほうが難しい。ワインだけじゃなく、その他の洋酒からも出題されます。

残念だけど、これから自分の好きなワインというのはひとまず置いて、試験勉強に徹することになっちゃいますねー。

がんばっても受からないこともある。でも、諦めずに挑戦していきます。

2014年3月25日火曜日

ボジョレー・ヴィラージュ・ル・ポン・デュ・ディアーブル

更新できていない間にも、飲むことは飲んでいました。
職業を同じくする仲間でゆるゆる楽しんでいる「通訳・翻訳クラスタ ワイン部」で、第1回の課外部活動もありました。たのしかった!

で、今日はこれ。
小悪魔!
今頃ボジョレー?しかも2011年?...という感じなのですが、これは新酒のボジョレー・ヴィラージュとは違います。
ただ、こちらによると、ヌーボー用とおなじくマセラシオンカルボニック方式で発酵させた後に、通常発酵させるということでした。
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Beaujolais-Villages Le Pont Du Diable
産地: フランス、ボジョレー地方
生産者: Junko Arai
ヴィンテージ: 2011年
品種: ガメ 100%
アルコール度数: 12%
価格: 1800円程度
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ロワールでボワルカというドメーヌを営んでいる新井順子さんが、ボジョレーで作るガメです。自然派!
新井さんについて調べると、そのパワーに圧倒されてしまいます。

色は濃い!!ガメって薄くてフルーティなイメージですが、全然ちがいます。どっしり。
香りはビオっぽい。力強さもありますが、抜栓してからしばらく置いたほうがいいのかも。小瓶につめかえてしまったけど、瓶に入れたままの方がよかった。

味は、タンニン強めでカシスの味。これがガメってちょっとどうなの?!っていう味わいです。ホント、これは小悪魔。
ビオが苦手な人は、抜栓を早めにしておくのがよろしいかと。

ボワルカの邦子やOtosanはセラーに寝かせてあるのですが、なにげに買ったこれも良かった。新井さん入門編としておすすめしときます。

2014年3月17日月曜日

レザン・エ・ランジュ・ブラン ネジュマ

オンラインショップで、「甘栗のようなニュアンス」と紹介されていたのに惹かれ、購入したワイン。ビオです。
さらに、香り豊かさはヴィオニエというのもそそられるポイント。


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Le Raisin et l'Ange Blanc Nedjma
産地: フランス、コートデュローヌ地方
生産者: Mas de la Begude (Gilles Azzoni)
ヴィンテージ: 2012年
品種: ルーサンヌ 70%、ヴィオニエ 30%
アルコール度数: 13%
価格: 2200円程度
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色はにごった黄色。
香りは確かに栗...かな。あと、塩昆布みたいな熟成した香りも。
味は、ほんの少しの発泡性と酸味。なんだろう、樽のシャルドネみたいなまったりした感じともまた違う落ち着きがあります。それで、しばらくたって鼻から抜ける香りと味が確かに甘栗!

変わったワインだなぁ。ルーサンヌってマルサンヌっていう品種と抱き合わせでいつも使われるのかと思ってたけど (ルーサンヌマルサンヌって漫才師っぽい)、ピンでもいいんじゃないか?

香りのポイントとしてヴィオニエというけれども、期待するヴィオニエ感ではないです。
この前 uguisu でヴィオニエを飲んだ時にも思ったんだけど、自然派のヴィオニエと、作りこまれたヴィオニエ (というのかな... いわゆる普通のヴィオニエ) は全然違うのかもしれません。自然派のコはすごくたくましい香りで、イメージする白い花や桃の香りはあまり感じられない。栽培の過程で違ってくるのか、醸造の過程で違ってくるのか、興味深いところです。

総合的にはおいしいワイン!好き。

2014年3月13日木曜日

夢あすか (白)

仕事に煮詰まって、てくてく酒屋さんに散歩に出かけて購入。
今日のノルマを終えた1時すぎから開けます。
もう寝なきゃいけないんだけど、書かないと寝られないわ。

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夢あすか (白)
産地: 日本、大阪府
生産者: 仲村わいん工房
ヴィンテージ: NV (書いてないので不明)
品種: デラウェア 75%、 甲州 25% (これも実は正確には不明)
アルコール度数: 13%
価格: 1700円程度
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セパージュは、「さちこ」のほぼ逆ですね。
大阪はデラウェア生産で有名な土地なので、こちらのほうが大阪のテロワールを表しているのかも。

ちょっとクラッとしつつも。
香りの濃さは「さちこ」ほどではないにせよ、まったり。白い花。蜜。自分がちょっと虫になったような気分。
味もまったりですよ。デラウェアって、甘くて、ワインとしてはほとんどおいしいものを飲んだことがないのだけど、これはおいしい。厚みがあるのです。甘みが厚みに転化しているというのかな。冷蔵庫に入れていないせいもあるかも。

デラウェアでいいなと思ったのって、たこシャンとこれくらいかしら。
鼻に抜ける香りがまたなんとも上品。

これで1700円程度。すごすぎ!

2014年3月5日水曜日

テイスティング

私はバカ舌かつバカ鼻なので、そんなにテイスティングが得意ではありません。
プロフィールにも書いておりますが、テイスティングの練習のためにブログ形式で記録をとることにしました。

お酒が結構好きな人でも、ワインのテイスティングに関しては「神の雫」のような才能の世界だと思っているような節があります。確かに味覚、嗅覚、記憶力に天性の優劣はあるにせよ、世の中のほとんどを占める凡人にとって、テイスティング力というのは地味な勉強の世界です。

色、香り、味の特徴と、産地、ヴィンテージのマトリクスを棚のように頭に置く。
その中にしまう箱が、個々のワインなんだというのが私なりの理解。
ワインを飲んだら、箱に記憶を入れてラベルを貼るような作業。地味です。
そして、私はラベルを書くのも覚えておくことも、もちろん整理も苦手なので、棚がぐちゃぐちゃに....。

まー、間違ってもいいのです。すんごいソムリエも、ブラインドテイスティングでありえないこと口走っていたりするらしいですし。

じつは、私は都内のワインスクールにしばらく通いました。確かに授業料は安くはないのですが、いろんなワインをテイスティングさせてくれるし、知識も体系的に教えてくれます。入った頃は、品種の違いもよく分かっておりませんでした。
知識をつけると、いやみったらしくなって、純粋に楽しめなくなるという懸念もあるでしょう。
でも、ワインだけではなく、そのへん、音楽も絵も彫刻も文章も映画も、本質は同じかと思います。言葉にできる枠組みと技術を持つことこそ、感覚を持つこと、と超凡人の私は信じています。
ワインは再現性が薄いというはかなさもあるし、そもそも農産物なので、別の側面もあるのですが。

何かうまく書けないけど、まとまったらこのエントリを書き換えていきたいと思います。

アルザス・リースリング / ドメーヌ・ガングランジェ

去年の夏は、辛口のリースリングばかり飲んでいた。
リースリングは6大品種のひとつで、酸味とオイル香が特徴。
暑いときにスッキリさっぱりで気持ちいいのです。
(ただし甘口も多いので、辛口好きは購入前にチェック要です。)
そして、ボトルはシュッとした細身です。だいたい。

ひさしぶりだわー、この酸味。

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Alsace Riesling
産地: フランス、アルザス地方
生産者: Domaine Ginglinjer
ヴィンテージ: 2012年
品種: リースリング 100%
アルコール度数: 12.5%
価格: 2000円程度
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リースリングは、赤でいうピノノワールと同じく、デリケートで栽培が難しめな品種。
冷涼な土地を好みます (ナパでも植わってるけど)。
有名な産地はフランスのアルザス、ドイツのモーゼル。
私は酸味がほどよくマイルドなドイツ系が好みですが、今回はなんとなくアルザス。

ビオだけど、色は濁りのない淡めの黄色です。
おお、灯油香。ちょいとレモン。そしてかすかにミネラルなのかなぁ。
飲むと、酸っぱい。酸っぱいぞー。これはスッキリ。フレッシュでグイグイいける!
特にすっごく印象に残るというわけではないけど、2000円でこのアルザスリースリングっぽいリースリングはいいんでない?

2014年3月3日月曜日

コノスル・ヴィオニエ・レゼルバ

さて、今年初めてビオワインと日本ワイン以外の「普通のコ」をご紹介。
なんかもう極端なんですけど。

 
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Cono Sur Reserva Especial Viognier
産地: チリ、コルチャグア
生産者: Cono Sur Vineyards & Winery
ヴィンテージ: 2013年
品種: ヴィオニエ 100%
アルコール度数: 13.5%
価格: 1000円程度
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みんなが知ってるコノスルです。近所のスーパーにも置いてあるアレです。

コノスルには、いくつか価格帯が違うシリーズがあります。通常スーパーとかに放置されているのは、一番下のやつ。自転車の絵のやつ。
高い (って言ったって2000円台) のは、20バレルやオーガニックシリーズですかね?

これは、自転車よりもちょい上くらいの畑を選んだというレゼルバシリーズ。
まあこの値段でヴィオニエが買えるってのがすごいことです。ちなみに本場のフランスのコンドリュー産だったら最低でも6000円な。

色は黄色です。普通の。濁りはありません。
香りは、アプリコット、白い花、桃といったヴィオニエ特有のすてきな香り。さらにトーストの香りもします。
味は、適度な酸味もあって、ああもうこれはヴィオニエだねって味です。ラブリー。

んーん。でもどうなんだろ。コノスルやイエローテイルって、その品種の特徴を最大限引き出した味に仕上げてくるのだけど、それ以上でもそれ以下でもないというか。
コンドリュー以外で造っているヴィオニエだと、香りが華やかすぎて下品とか言われちゃったりするんだけど、それはそれでカワイイ!と私は思うわけです。でも、なんかこう、そういうやりすぎちゃった、テへみたいな面白さまで取られちゃった気がする。
公式サイトには事細かに情報が公開されています。謎めいた部分は一切なし。工業製品です。

しかし、ブラインドで飲んだら評価上がるんだよなー。たぶん。私バカ舌だし。

今回、ゲヴェルツトラミネールとシリーズ違いのピノノワールも買いました。遠慮なくがぶ飲みできるという利点と、テイスティングのお勉強的観点なんですが、香りと味が想像できちゃうんだよね。やっぱつまらん。

2014年2月25日火曜日

ユー・アー・ソー・ビューティフル

今日は朝7時ぐらいから確定申告の処理と格闘していました。
早く終わらせたい...。
なぜかというと、(今週仕事が詰まっているというのもありますが) 珍しく料理する気になっていたからなんですわ。先日、缶詰のポークビーンズを開けたらポークの存在が確認できず、頭に来て自分で作ろうと。

朝っぱらから勇気を出し、豆を水に漬ける。
あともどりはできないわよ
昼前に、この調子なら確定申告終われる!と浮かれたのもつかの間、急ぎ案件のご依頼が。
はい、確定申告後回し。ありがたやー、おしごとー(泣)
 
そんなちょっぴり切ない気分のときに、贈り物が届きました。
遠いところに住むお友だちから、本の差し入れ。
うれしい。
 
この本を読みーの、ポークビーンズ (作りーの) 食べーので、晩酌することだけを考えて仕事を終わらせました!
 
湘南 いそいそ家飲み日記」(影山直美 著)
この本で私を思い出してくれたというメッセージ付きw
イラストが脱力感いっぱいで、仕事を終えてくちゃくちゃな気分にちょうどいい。
「この本では 晩酌に向けての
私のせせこましい努力を
描いていきます」
という序文どおり、ひたすらおいしい一杯に向けて格闘する様が描かれています。
(まだ全部読んでないけど)
 
ちょっぴり反省しました。
私は努力していない。プロセスチーズとサバ缶とアボカドで大体一日を終えている。
これではいかん。
でも、そんな私が生まれて初めて豆を水から戻すという日に偶然届けようとは、何か不思議な縁です。
 
できたポークビーンズにあわせたワインはこれ。
本の送り主にちなみまくりました。
開けるチャンスがなくてセラーで眠っていたものだけど、今日こそ開けるべきタイミング。このときを待っていた。
 
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You are so Beautiful (ユー・アー・ソー・ビューティフル)
産地: フランス、ロワール
生産者: Nana Vins et Compagnie
ヴィンテージ: 2010年
品種: ピノノワール 100%
アルコール度数: 12.5%
価格: 2200円程度
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ロワールの自然派の造り手、クリスチャン・ショサールのネゴシアン事業から生まれた1本。"You are so" シリーズです。
 
色はラズベリーみたいな薄いルビー。
フレッシュかつ甘く誘うイチゴの香り。バラの香りも。それにちょっぴり青い野性味もある感じ。
味も適度な酸味と、フルーツを食べた時のような甘み。赤い花の味。
少し時間が経つと、バナナのようなまったり感も。
このピノノワール、好きなタイプ。
ピノノワールって本当に選ぶのが難しいので、こうやって繊細かつ可憐、さらに生き生きしたピノに出会うとうれしくなる。ビューティフルって、いい言葉。
 
明日もがんばろ!(もう明日だけど)

2014年2月19日水曜日

窓辺 (赤)

先日のローズ (橙) に引き続き、今回は左側の「窓辺」です。


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窓辺 (赤)
産地:  山梨県、山梨市
生産者: 四恩醸造 (Grupetto農園、Revigneron)
ヴィンテージ: 2012年
品種: メルロー (だったと思うんですが。CSも混ざっているのかしら)
アルコール度数: 11.5%
価格: 1800円程度
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JiPの方によると、四恩醸造は品種による固定されたイメージがつくことを好んでおらず、品種はあまり公にせずに、この印象的なラベルで出荷しているのだとか。裏側にも最低限の情報しか書いてありません。

私もこれ以上詮索しないで、感想を書くことにしよう。

色はやや濃いめのルビー。
香りは、ほんの少しビオっぽさがあるものの、それを覆うようにフルーティな香りが重なってきます。
口に含むと、ピチピチとした刺激もありつつ、軽さと重さの味わいが交互に来る感じ。鉛筆の芯ぽいミネラルもあるけど、嫌ではないのです。
なんだろうなぁ...。じゃっかん野暮ったさもありつつ、この性格嫌いじゃない、むしろ好き!みたいな、好みの世界。

四恩醸造に限らず、いい日本ワインというのは手に入りにくい。ワイナリーがお世話になっている地元の酒屋さんに卸すとあとは残っていないってパターンが多いみたいで、首都圏にはなかなか来ません。
これも見つけたらラッキーだと思いますが、このお値段はCP良すぎなので、この印象的なエチケットを見かけたら、絶対買いです。好みに合わなくても損した気がしない、好みに合ったら宝くじにあたったみたいな嬉しさを感じます。

2014年2月18日火曜日

春風駘蕩

春風駘蕩 (しゅんぷうたいとう) は、麹町にある小さなお店です。
若いご夫婦が、シンプルでとってもおいしい料理と日本ワインを出してくれます。
古い友人が仕事で上京し、この近くに泊まるというので、久々に訪れました。

扱う日本ワインは、「わーこんなの初めて見た!」から「わー実物初めて見た!」まで多種多様。
グラスワインも、泡、ロゼ、白、赤が日替わりで10種類前後用意されています。
しかも、レアもの以外は試飲してから決めさせてくれる!
ワインの担当は奥様なのですが、キュートな彼女とお話ししながらワインを選ぶのがワクワクする時間。

ごはんもおいしい。つきだしの鶏スープがいつも楽しみ。シンプルなポテトサラダも好きだし、柚子風味のオリーブもあっさりしていて毎回頼んでしまう。
前に食べたリゾットもおいしかったな。
チーズも国産で、毎回おいしさに感動します。
お酒があまり飲めない人と来ても、楽しめるお店。

ブルース・ガットラブさんが余市で作ったココファームのピノ。
右のサッポロワインのメルロー&カベルネ、おいしかった!
いつ来ても、ほんわかといいところだなーと素直に思える。店名そのものの雰囲気。

個人的に店員さんとのコミュニケーションが苦手で、スタバで「いつもありがとうございます!」と感じよく言われただけで足が遠のくダメ人間なのですが、このお店だけはなぜか全然違っていて、面が割れていても安心してお話しできる。

今まで同僚や友だちと来ていたのですが、今度はひとりでも行ってみようかな。

春風駘蕩
http://r.goope.jp/shunpu-taitou
https://www.facebook.com/shunputaitou

2014年2月14日金曜日

ヴァン・ヌーヴォー・ブラン / ピュズラ・ボノム

バレンタインなんて関係あるかーい。
睡眠時間を削って、癒しを自然派ワインに求めます。

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Vin Nouveau Blanc (ヴァン・ヌーヴォー・ブラン)
産地: フランス、ロワール
生産者: Puzelat-Bonhomme (Thierry Puzelat)
ヴィンテージ: 2013年
品種: ソーヴィニヨンブラン 100%
アルコール度数: 11%
価格: 2300円程度
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造り手は、ティエリ・ピュズラ。ヴァンナチュール界では天才と呼ぶ人もチラホラいるようです。ワイン界で天才と呼ばれている人を何度も見かけているので、そのへんはまあ。

ヌーヴォーを今頃飲みますよ。

王冠つき
色はもちろん濁ってます。

香りはりんご!りんごそのものです。フレッシュ。おお、ヌーヴォーっぽいではないか。
味もりんごっぽい酸味と果実味があふれています。色と相まって、辛口シードルと言っても、一瞬だまされる人いるんじゃないでしょうか。
ほんの少し発泡性もあります。
さらに、塩っぽく感じるのは、自分が疲れているせいかもしれません。

んー、これソーヴィニヨンブランなんですよね。まったく分からないな。青っぽさが全然ないんです。SBのイメージとはかけ離れている。

ティエリ・ピュズラのSBを飲んだのは、これで2回目。出会いは、西荻窪のオルガンでした。Touraine Sauvignonを飲んだのですが、驚き。ほんとにおいしい!
それまで、SBもビオも苦手。どっちも匂いがダメ。でも、ダメ×ダメで奇跡が生まれたのではなく、どちらの要素も、思い込みや慣習を打破し、かつ品質をしっかり管理するということから生まれたんだなと今は思っています。
なので、何の躊躇もなく選んだこのソーヴィニヨンブラン。癒やされた!

2014年2月12日水曜日

ピク・サン・ルー・ヴェルヴェット / ゼリージュ・キャラヴァン


 このコは私が赤ワインに求めるすべてがある。一目ぼれならぬ、グラスぼれ。


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pic saint loup Velvet (ピク・サン・ルー・ヴェルヴェット)
産地: フランス、ラングドック
生産者: Zelige-Caravent
ヴィンテージ: 2009年
品種: シラー 100%
アルコール度数: 14%
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昨年末 uguisuで、次のグラスは鹿肉に合うやつで!と言ったところ、おすすめされたワイン。こちらにも書きましたが、ボリュームのある鹿肉と甘めのソースにぴったりで、バカ舌味オンチでバツイチの私ですら、料理とのマリアージュを感じました。

色はご覧のとおり、めちゃくちゃ濃いガーネット。
香りは、コショウ、ユーカリ、ラベンダーというシラー特有の特徴もありながら、時間を置くと、果実味も感じる。色の印象かもしれないけど、インクっぽくもあります。

味は、カシス、そしてチョコレート。タンニンはしっかしているものの、ギシギシするほどでもなく、優しく包む。
アルコール度数高いです。

シラーといえばローヌ、シラーズといえばオーストラリアなわけですが、私はイマイチシラーの特徴をつかみきれていません。そんな私の心を見透かすように、隙間にぎゅっと入り込んできたこのコにすっかり心を奪われてしまいました。

2014年2月9日日曜日

ローズ (橙)

日本ワインをメインに取り扱うお店「春風駘蕩」で飲んで、強烈に印象に残っていた四恩醸造のワイン。このたび新宿のワインバー JiPで手に入れました。

エチケットがステキ。
こちらで記述するのは、右の白。
白って言っても、そそぐとピンクオレンジです!
写真ではうまく再現できていないけど、ピンク色がかったオレンジなのです。
その名も、ローズ (橙)。
濁りもあります。

お店の方曰く、私が買ったものはシャルドネ主体で甲州が少しまざっている、しっかり系。
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ローズ (橙)
産地: 山梨県、山梨市
生産者: 四恩醸造
ヴィンテージ: 2013年
品種: シャルドネ、甲州
アルコール度数: 11.5%
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香りは、最初はシュールリーっぽい感じがする。あ、甲州かな?という。
次の日はまったりしたシャルドネの性格が出てくるような気がします。

味もパチパチと発砲が少し感じられるものの、ほんわか優しい。苦みや雑味が少なく、シャルドネの優しい気質がそのままでたような味。色がピンクオレンジなのですが、味もそのままかわいいのです。